6歳女児レイプ殺害犯の死刑執行 米フロリダ州

 発信地:ワシントン/米国 [ 米国 北米 ]

米国旗(2025年11月3日撮影、資料写真)。(c)Brendan Smialowski / AFP

【11月14日 AFP】米フロリダ州で13日、6歳女児をレイプ・殺害した罪で死刑判決を受けた男が薬物注射により死刑を執行された。一方、オクラホマ州の死刑囚は土壇場で執行を免れた。

元海兵隊員のブライアン・ジェニングス死刑囚(66)は1979年、当時6歳だったレベッカ・クナッシュちゃんをレイプ・殺害した。フロリダ州立刑務所で死刑を執行された。

フロリダ州での死刑執行は今年16件目で、全米最多。次いでテキサス州とアラバマ州がそれぞれ5件となっている。

一方、2002年の殺人事件で死刑判決を受け、13日に薬物注射による死刑執行が予定されていたオクラホマ州の男は、州知事から土壇場で恩赦を受けた。

トレメイン・ウッド死刑囚(46)は、強盗中にロニー・ウィプフさん(19)を殺害した罪で死刑判決を受けていた。

オクラホマ州恩赦・仮釈放委員会は11月5日、3対2でウッド死刑囚への恩赦を勧告。共和党のケビン・スティット知事はマカレスターの州立刑務所での執行直前にこれを承認した。

スティット知事は声明で、「事実関係を徹底的に精査し熟考した結果、恩赦・仮釈放委員会の勧告を受け入れ、トレメイン・ウッド死刑囚の刑を仮釈放のない終身刑に減刑することを決定した」「この措置は、ウッド死刑囚の共犯である兄が受けたのと同じ刑罰を反映しており、粗暴犯を永久に街から遠ざける厳しい刑罰を確保するものだ」と述べた。

2019年に獄中で自殺したウッド死刑囚の兄ジェイク元受刑者は、ウィプフさんを刺殺したと自白していた。

米国では今年これまでに42件の死刑が執行され、43件の2012年以来最多となっている。

14日にもサウスカロライナ州で、スティーブン・ブライアント死刑囚(44)が銃殺で死刑を執行される予定。

ブライアント死刑囚は2004年に3人を殺害し、被害者の一人の血で「捕まえられるものなら捕まえてみろ」というメッセージを残した。

サウスカロライナ州では今年、銃殺による死刑が2件執行されている。

今年執行された死刑のうち、35件は薬物注射、2件は銃殺、5件は窒素吸入(窒素ガスをフェースマスクに注入して死刑囚を窒息死させる方法)により執行された。

窒素吸入による死刑執行は、国連の専門家によって残虐かつ非人道的だと非難されている。

死刑は全米50州のうち23州で廃止、カリフォルニア、オレゴン、ペンシルベニアの3州では執行が一時停止されている。

ドナルド・トランプ大統領は死刑を支持しており、就任初日に「特に凶悪な犯罪」に対する死刑適用の拡大を求めた。(c)AFP

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