国際ニュース:AFPBB News
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【1月6日 AFP】中国は出生率向上を目的として、これまで免税対象だったコンドームを含む避妊具について、2026年1月1日からが付加価値税13%の課税対象としたが、首都北京の住民やアナリストは、この措置はほとんど効果がないと指摘している。
保育サービスと結婚仲介サービスは免税対象となる。
中国政府は、急速な高齢化と人口減少、過去最低を更新し続ける婚姻率を懸念し、低迷する出生率の向上を目指している。
だが、北京の若者たちはAFPに対し、避妊具への課税では、国民が子どもを持つことを思いとどまらせている根本的な問題の解決にはならないと語った。
ジェシカと名乗る30代の女性はAFPに対し、「雇用から日常生活に至るまで、今の中国の若者が受けているものすごいプレッシャーは、コンドームとは全く関係ない」と語った。
ジェシカさんは、中国社会には顕著な階級格差があり、多くの人は将来が不確実過ぎて家族を持つことができないと感じていると説明。
「富裕層がますます豊かになる一方で、貧困層は依然として貧しいままだ。(貧困層は)自分の将来に自信を持てず、子どもを持とうとしない可能性がある」と付け加えた。
避妊具への課税についてオンラインで知ったというシュー・ワンチンさん(33)は、この措置が出生率を直接的に上昇させるとは思わないと語った。
シューさんはショッピングモールの外でAFPの取材に応じ、「本当に必要な人は購入するでしょう。これらは家族計画用品だからだ」「コンドームは避妊のためだけのものではなく、女性のリプロダクティブ・ヘルス(性と生殖に関する健康)にも関わるものだ」と語った。
■具体的な障害
中国の人口は3年連続で減少しており、国連の予測によると、現在の14億人が2100年には6億3300万人に減少する可能性がある。
習近平国家主席ら中国の指導部は、人口動態問題に取り組むと表明している。
国営中国中央テレビ(CCTV)によると、指導部は昨年12月に行われた重要な経済政策会議で、2026年には「結婚と出産に対する前向きな考え方を提唱し、出生数を安定させるよう努める」と述べた。
だが、シンガポールにあるリー・クアンユー公共政策大学院のアルフレッド・ウー准教授は、世界で最も子育て費用が高い国の一つである中国で、子どもを育てるのにかかる真のコストと比べれば、避妊具への課税は取るに足らない金額だと指摘。
「子どもを持つかどうかを決めようとしている若いカップルは、避妊のために追加のお金を払う余裕があるかどうかを考えているわけではなく、経済的に不確実な環境下で、そもそも子どもを育てる余裕があるかどうかを考えている」と語った。
ウー准教授は、中国の若いカップルは、失業率の高い労働市場、「法外な」住宅費、ストレスの多い職場環境、職場における女性差別など、具体的な障害に直面していると付け加えた。
19歳の女子学生ドゥさんは、避妊具への課税による影響は限定的だと感じていると語った。
ドゥさんは、出生率を本当に高めるには、中小企業がまず結婚や産休といった福利厚生を保証しなければ、若いカップルに子どもを持とうと思わせるのは難しいと指摘。
「今の若者は、親としての責任を担えるかどうかを心配している」とドゥさんは語った。(c)AFP