ゲームが趣味の「ミヤネ屋」5代目アシスタントMC・西尾桃アナ インドア派のコンプレックスを努力で“攻略”

 読売テレビ入社3年目の西尾桃アナウンサー(24)が、同局制作で全国ネットの情報生番組「情報ライブ ミヤネ屋」(月~金曜・後1時55分)の5代目アシスタントMCに抜てきされた。出演は月~木曜。3月31日の初登場から今月3日までの1週目を無事に乗り越えたものの、怒とうの4日間だったという。一見、順風満帆に見えるが、インドア派ならではのコンプレックスを克服してつかんだ大役だ。(田中 昌宏)

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 取材日は3日の生放送終了後。嵐のような4日間が過ぎ去った直後だった。「今までの仕事と異なり、時間の過ぎ去り方が早すぎてびっくりしています。放送中も一瞬ホッと息をついて時計を見ると(開始から)1時間たっていたり。このスピード感にいつ慣れるんだろう」

 昨年のある日。管理職の面々から、面接を求められた。「とんでもないことをやらかして、すごく怒られるんじゃないかなと思ったら『来年からミヤネ屋をお願いしたい』と」。すぐに森若佐紀子アナ(47)ら、アシスタントMCの先輩に“攻略法”を聞いた。「共通して皆さんに『焦らなくていい。最初は宮根さんというすごい方に頼って、ペースをつかんだら、自分らしく頑張ってね』っておっしゃっていただきました」

 そんな宮根誠司アナ(61)に抱いていた先入観は「荒波」。しかしいい意味で、裏切られたという。「隣に立つと荒波にのみ込まれてしまうイメージがありました。でもそんなことはなくて“温水の流れるプール”に乗っている感じ。私のペースをくんでくれます。驚きつつも居心地がいいと感じています」

 入社1年目、23年9月のスポーツ報知インタビューで「『ten.』のサブキャスターがやりたい」と公言し、半年後にはその座を射止めた。順風満帆なアナウンサー生活に見えるが…。「いえいえ、あがいています。そもそも初鳴き(初アナウンス)までが大変でした。学生時代に運動をしてこなかったので、筋力が足りなくて。『あー』という音を出し続けるロングブレスを『最低30秒はできるように』と言われたのに、半分以下の12秒。基礎の基礎すらできないんだって」。克服するため、自宅で毎日、腹筋、背筋を30回こなす努力を続けてきた。

 趣味はゲームというインドア派だ。「最初にハマったゲームは『たまごっち』です。幼稚園には持っていけないので、母に『いない間はこう育ててほしい』と指示を出してから通うような子どもでした(笑)」。ゲームに関連してYouTubeの自局アナウンサーチャンネルで生配信を行うなど、仕事の幅も広がっている。「ゲームをやりながら次の展開やコメントも並行して考えるので、マルチタスクが身についたかな。中継で目の前のことを説明しながら、耳に届くスタジオの声を聞いて返すのと同じ構造だなと思います」

 「ミヤネ屋」のMCで成長することは第一として、今後はこの「好き」を、さらに仕事へとつなげていくことが目標だ。「eスポーツですね。あまり地上波で取り上げられない競技ですが、意外にも国内で国際大会が行われているんですよ。その決勝を取材し、特集して、eスポーツの良さを伝えられたらなと思っています」

 西尾 桃(にしお・もも)

 ▼生まれ 2000年8月19日、兵庫・宝塚市。血液型AB。

 ▼経歴 関西の名門進学校、神戸女学院中・高(兵庫・西宮市)卒。同校は私服のため「制服でユニバに行くことに憧れていました」。阪大ではアカペラサークルに所属。「舞台度胸はアカペラのおかげかな」。23年に読売テレビ入社。

 ▼読売テレビっ子 朝は「す・またん!」を見てから小学校に通い、帰宅して「ten.」を見ながら中学受験の勉強。「だいたい毎日、蓬莱(大介)さんのお天気くらいになったら母が帰ってくるというルーチンで過ごしていました」。実家のテレビリモコンは「10」がすり減っているとまで主張。「盛ってないですよ!」

 ▼特技・趣味 特技は歌。趣味はカラオケ、ゲーム、eスポーツ観戦、アニメ鑑賞、万年筆書写。

 ▼ニックネーム 「西尾」「もも」「ももやん」

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