プーチン氏、ウクライナ停戦への圧力を拒否-「過度な期待」と一蹴

Bloomberg News

ロシアのプーチン大統領は、ウクライナでの戦争の目標に変わりはないと言明し、停戦を求める米国の圧力に応じる姿勢を見せなかった。

  ロシアとウクライナは先週、イスタンブールでここ数カ月で3回目の協議を行った。プーチン氏は1日、ベラルーシのルカシェンコ大統領と会談した際に記者団に対し、ウクライナとの協議は「全体として前向きだった」と振り返った。プーチン氏は「誰か失望したとしても、それはすべて過度な期待から生じている」と述べた。プーチン氏はトランプ米大統領の名前は挙げなかった。

関連記事:米特使、ウクライナ停戦期限前にロシア訪問-トランプ大統領

  トランプ氏はロシアに対して8月8日までにウクライナと停戦合意するよう求めており、応じない場合は石油を含むロシア産品の輸入国に対する「二次関税」の構えをみせている。ウィトコフ米特使がロシアを訪問し、さらに協議を行う予定だ。

  プーチン氏によれば、ウクライナ側の交渉担当者はイスタンブールでの会合で「全欧州の安全保障」というの中で両国の安全保障を議論することを提案したことを明らかにした。同氏は「全体として、これは正しい方向だと考えている」と述べた。さらに「ロシアとウクライナ双方が納得し、両国の安全保障を確保する、健全な基盤の上に築かれた長期的かつ持続可能な平和が必要だ」とも述べた。

  これに対し、ゼレンスキー氏はXへの投稿で、ロシアからの発言を聞いたとしたうえで、「これが尊厳をもって戦争を終わらせ、真に持続可能な平和を確立しようとする誠意を示すものであり、単なる時間稼ぎや制裁回避の試みでないならば、ウクライナはあらためて、首脳レベルの会談にいつでも応じる用意があることを確認する」と応じた。

原題:Putin Rejects ‘Excessive Expectations’ for Truce Deal in Ukraine

(抜粋)

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE

関連記事: