「大プレアデス複合体」を発見 プレアデス星団を中心とする3000個の恒星集団

近年の観測と研究により、プレアデス星団と同じガスから誕生したとみられる星団が複数見つかっています。星団内の恒星の位置・運動方向・速度によって推定されており、その予測は欧州宇宙機関(ESA)の宇宙望遠鏡「ガイア」によってもたらされた膨大な観測データを元にしています。 しかし、1億年以上も前の恒星の位置を正確に予測することは困難であるため、これらの星団が本当にプレアデス星団と起源を同じくするもの(プレアデス星団のアソシエーション)なのかは不明瞭でした。 そこで、ノースカロライナ大学チャペルヒル校のAndrew W. Boyle氏とAndrew W. Mann氏、そしてカーネギー研究所のLuke G. Bouma氏の研究チームは、先述のガイアの観測データに加え、アメリカ航空宇宙局(NASA)の宇宙望遠鏡「TESS」の観測データを分析し、複合的な検証を行いました。 TESSは、太陽以外の恒星を公転する太陽系外惑星を、「トランジット法」と呼ばれる方法で見つけることを主目的としています。そのためには、ごくわずかな恒星の明るさの変化を捉えることが必要です(※2)。 ※2…恒星の周りを公転する惑星が、観測者(TESS)から見た時に恒星の手前を横切る形となった場合、観測者には惑星によって恒星の一部が隠され、暗くなったように見えます。惑星の恒星面通過(トランジット)を観測し、明るさの変化度合いから惑星の大きさと公転周期を推定することから、これをトランジット法と呼びます。 この感度の高さから、TESSは他の理由による変光を捉えることができます。例えば、黒点の多い面が観測者を向いた時に恒星の明るさが暗くなることを利用して、恒星の自転周期を測ることができます。そして、恒星は若いほど自転周期が短く、黒点も多い傾向にあるため、明るさの変化の度合いの大きさは年齢推定にも役立ちます。 このような背景事情を踏まえてBoyle氏らは、次の研究を行いました。まず、ガイアとTESSの観測データから、約1億2700万年前にプレアデス星団と同じ場所にいたかもしれない恒星を抽出し、自転周期が12日未満であるものに限定してクラスター分析(機械学習の1手法)を行いました。 また、Boyle氏らは様々な観測結果に基づく恒星の化学的なデータも使用し、候補の絞り込みを行いました。もしも同じガスから生まれた恒星ならば、どの元素が多いか少ないかという化学的なデータも似たものになるはずだからです。

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