M4 MacBook Pro、実は量子ドットディスプレイが採用されているかもしれない

Photo: Kyle Barr / Gizmodo US

最新のM4 MacBookに、Apple(アップル)がみんなに言ってないアップグレードがあるかもしれないぞ?

この噂が本当なら、最新のM4搭載MacBook Pro 14インチと16インチには量子ドットディスプレイが採用されているらしい。他社さんならこのテクノロジーを採用してたらアピールポイントとして宣伝するはずなのに、なぜかAppleはアピールしていません。

この噂は、有名なディスプレイ専門アナリストのRoss Young氏が、自らCEOを務めているDSCC(ディスプレイ業界専門のコンサル会社)がXに投稿したところから始まります。

明らかにM4 MacBook Proのディスプレイ性能が向上しているらしい

Ross Young氏は、M4 MacBook Proのディスプレイの性能がこれまでより優れていることを確信していると述べています。同氏によれば、M4 MacBook Proが量子ドットフィルムを採用していて、これまでより広い色域を表現する能力が大幅に向上しているとのことです。

これまでAppleは効率性の観点から、ミニLEDバックライトに赤色のKSF蛍光体フィルムを選択していたとのことでが、現在アップルが採用しているフィルムは、従来の量子ドットディスプレイで使用される有害なカドミウムを含んでおらず、類似のディスプレイよりも効率的であると報告されているそうです。

Big Apple display news, they have adopted quantum dots for the first time. The latest MacBook Pro's (M4) use a quantum dot (QD) film rather than a red KSF phosphor film. In the past, Apple went with the KSF solution due to better efficiency and lack of cadmium (Cd), but the… pic.twitter.com/5olq9lEHs9

— Ross Young (@DSCCRoss) November 14, 2024

最新のM4チップ搭載のMacBook Pro 14インチと16インチモデルは、前世代のM3やM2モデルと主だった違いはそこまでありませんが、いくつか改良されているポイントがあります。

米Gizmodoのテストでは、SDR(標準ダイナミックレンジ)での輝度が向上していることを確認しています。このおかげで、屋外でMacBookを使うときなどは、日陰に行かずとも快適に使えるようになりました。この輝度向上がこの量子ドットフィルムの効果なのか、それ以外のディスプレイ改良によるものかは明らかではありません。

ただしAppleから公式な発表や回答はない

米GizmodoはAppleに質問しましたが、現段階では回答が得られていません。もしこれが事実なら、Appleが宣伝しないというのは不思議です。初のOLEDデバイスであるM4 iPad Proをリリースしたときは、Ultra Retina XDRディスプレイの明るさや鮮明さをめちゃくちゃアピールしていましたしね。Appleはこれらのディスプレイを引き続き「Liquid Retina XDR」と予備、同社独自のミニLED技術としています。

Ross Young氏によれば、新しいMacBook Proは従来よりも色域が大幅に広がり、モーション性能も向上しているとのことでしたが、一方Notebookcheckのレビューでは、M4 MacBook Pro 14インチモデルの応答速度は約70ms、16インチモデルでは最大輝度時に約40msだったそうです。

応答速度とは画面がとある色から別の色に変わる能力なのですが、これが遅いと画像がぶれたり残像が出たりするものです。Appleは以前、Liquid Retina XDRディスプレイは5msの応答速度をサポートしていると述べていました。

応答速度が遅いと、特にゲームをプレイしているときに残像が気になることがありますが、MacBook Proの14インチと16インチのテストでは、気になるようなブレは検出されませんでした。ゲームプレイに最適化されているわけではないのですが、M4とM4 Proチップは、ネイティブ解像度でも良好なパフォーマンスを発揮しています。

Appleは、MacBook Proの最新のディスプレイについて、引き続き高色域のP3カラーと、最大120HzのApple独自技術のProMotionアダプティブリフレッシュレートを採用しているとしています。

Appleは、今回の公表してないディスプレイの改良を行なっている可能性がありますが、毎年のリリーススケジュールにより、ウェブカメラのノッチの改善が間に合わなかったようですね。さらに、有名リーカーMark Gurman氏によれば、OLED搭載MacBookは早くても2026年まで登場しない可能性があるとのことです。 このため、全体的なデザイン変更は来年もなさそうとのことですね。

しかし量子ドットディスプレイ採用しているのが本当なら、なぜAppleはそれをアピールしていないのか、謎ですよね。

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