エヌビディア、トヨタに自動運転向けAI製品を提供と発表

人工知能(AI)向け半導体大手、米エヌビディアのジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)は6日、ラスベガスで開催中のテクノロジー見本市「CES」で、トヨタ自動車が同社の自動運転向けAI製品の顧客になると発表した。

  発表によると、トヨタはエヌビディア製の半導体製品「Drive」とソフトウエアを使用するという。発表を受け、トヨタの株価は東京株式市場で上昇した。

  フアン氏はまた、ゲーム用パソコン向けの新たな画像処理半導体(GPU)「GeForce」シリーズを発表。このGPUシリーズはエヌビディアがAIアクセラレーターに使用しているものと同じAI向け次世代半導体「ブラックウェル」設計が採用されているという。

The segment has eclipsed its gaming operations

Source: Estimates of 2025 sales compiled by Bloomberg

  新たな「GeForce 50」シリーズはブラックウェルの機能を活用し、コンピューターゲーム愛好家によりリアルな体験を提供するという。従来のGPUは画像の各ピクセルの色調を計算することにより画像を作成するが、新たなテクノロジーではAIをより活用し、次のフレームがどのように見えるかを予測する。

ラスベガスで開催中のCESで基調講演を行うジェンスン・フアン氏(1月6日)

  フアン氏は講演で「GeForceはAIを一般大衆に届けることを可能にした」と述べた。

  エヌビディアによると、新たなGPUシリーズを搭載したノートパソコンはバッテリー寿命も長くなるという。また、高性能デスクトップパソコンのユーザーはゲームをする際に応答速度を速めるか、リアルな体験を求めるかというトレードオフに常に悩まされてきたが、それが解消されるとした。

  フラグシップモデルの「RTX 5090」モデルは月内に1999ドル(約31万6000円)で発売される。廉価モデルも順次発売される予定。2月に549ドルで発売される「RTX 5070」は従来シリーズの最上位モデル「RTX 4090」よりも優れた性能を備えているという。

原題:Nvidia CEO Unveils More Powerful Graphics Cards at CES EventNvidia CEO Unveils New Graphics Cards, Software, Services at CES(抜粋)

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