ローマのスペイン階段を車で走行、80歳ドライバー「曲がる角間違えた」 イタリア

車両はクレーンで撤去された/Vigili del Fuoco

(CNN) イタリアの首都ローマで17日、観光名所のスペイン階段に車が進入して身動きできなくなり、駆け付けた消防が車を撤去する騒ぎがあった。車を運転していた80歳の男性は警察の調べに対し、「間違って」スペイン階段を走行してしまったと話している。

男性にけがはなかった。病院で受けた検査では、薬物もアルコールも検出されなかった。

現地メディアの報道によると、男性は調べに対し、出勤する途中で曲がる角を間違えたと話しているという。

運転手は曲がる角を間違えたと警察に話している/Vigili del Fuoco

消防局によると、事故が起きたのは現地時間の17日午前4時ごろ。男性が運転していたメルセデス・ベンツ車は、スペイン階段を下りる途中で身動きできなくなり、周辺をパトロールしていた警官に止められた。

消防は階段下からクレーンを操作して車を持ち上げ、階段から撤去した。

階段は現在、立ち入り禁止になっている。ローマでは通常、歴史的建造物に関係する事故が起きた場合、こうした措置を講じて損傷がないかどうかを点検する。

男性は有効な運転免許証を所持していた。イタリアでは80歳を過ぎると2年ごとに免許を更新する必要があり、認知能力などの健康診断が義務付けられる。

スペイン階段は18世紀の建造で、名称は階段下の広場にスペインの大使館があったことに由来する。オードリー・ヘプバーン主演の名作映画「ローマの休日」(1953年)など数々の映画の舞台にもなった。

過去にも外国人観光客が車や電動スクーターで走行して階段を破損させ、罰金などを命じられていた。

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