コンパクトカメラにも最適か――Peak Designの新型「マイクロアンカー」ストラップを試す
銀一株式会社が3月末に国内発売した、Peak Designのスマートフォン向けストラップシリーズを試してみた。
本シリーズは「モバイル」というスマホ向けの製品群に属する。スマートフォン以外にもコンパクトカメラや手回り品の装着も想定されており、小さめのアイテムに向けたコンパクトなシステムになっている。
核となるのは「マイクロアンカー」と名付けられた新しいストラップ着脱部。従来のアンカーと異なり存在が目立たないほど小さく、それでいて耐荷重は約23kg。重さだけを見れば重量級カメラでも十分に使えそうだが、メーカーではあくまでコンパクトカメラ向けとしている。その理由も探ってみた。
2点吊りタイプのストラップ。マイクロアンカーを含めた長さが約88~164cmと、長さの調節幅にかなりの自由度がある。カメラを胸の前に提げて使おうとするなら、もっと短くしたい! と感じる人もいるかもしれない。
ストラップの長さは、左右のヒモを外向きに引っ張れば長くなり、金具部分を外向きに引っ張れば短くなる。首の後ろ側では2本のヒモが重なるため、思った以上に軽やかな持ち心地となる。ストラップの素材はほどよく表面が滑るため、斜め掛けの位置からカメラを構えるのも容易だ。
また、このストラップは1点吊りとしても使える。両吊りできないカメラやスマホケースでも安心だ。マイクロアンカーが3つ、汎用スマホアダプターのモバイル ストラップ アダプターが1つ付属する。
こちらはハンドストラップ。落下時にループが締まる構造になっている。どれぐらいの太さまで締まるかは好みに合わせて自由に調節可能。製品にはマイクロアンカーが2つと、汎用スマホアダプターのモバイル ストラップ アダプターが1つ付属する。
マイクロアンカーは、砲弾型のアンカーをハウジングに入れると、金属のボールがバネで押さえつけることで固定される。装着時にはカチッと確かなクリック感と音があるため、うっかり取り付けが不完全なまま使用し、カメラを落下させてしまう心配はなさそうだ。
アンカーもハウジングも小さいぶん、取り付けは少し繊細な作業になる。これも、マイクロアンカーが重量級カメラには向かない部分かなと感じた。片手でつまんで持てる程度の軽量機材にとどめるのが快適だろう。三脚の太さを選ぶようなバランス感覚だ。
小さくなったマイクロアンカーはスマートだ。筆者はPeak Designのデザイン思想に共感しつつも、従来のアンカーを小型カメラに組み合わせるとハウジングが大きすぎて目立つため、出番が少なかった。でも、このマイクロアンカーなら積極的に使いたいというのが本音だ。
今回は筆者が普段から使っている「ライカQ3」と「RICOH GR III」でマイクロアンカー搭載ストラップをしばらく試してみたが、個人的にはミラーレス級のサイズ感であるライカQ3(800g弱)でもそこまでバランスが悪い(マイクロアンカーに対してカメラがヘビーになる)とは感じなかった。
逆にRICOH GR III(300g弱)はカメラ自体がとても軽いので、ちょっとストラップがしっかりしすぎかな?と予想した。しかし、ヒモの部分がとてもしなやかなので、バッグへの収納時にもかさばる感じは少ない。より細めのストラップを使っているような取り回しの良さだ。トータルの使い心地で見れば、GRクラスの小ささでも全然アリなバランスだと思った。
繰り返しになるが、マイクロアンカーをハウジングから取り外すところだけ、力の掛け方と方向を把握するのに慣れを要する。特に、カメラなどを装着していないマイクロアンカー単体をハウジングから外す時は苦労した。ただ、きっとこれもカメラを落下させない安全が最優先なのだろう。慣れたら力加減がわかるので、さほどストレスに感じることもなく、小気味いい感触とともに付け外しを楽しんでいる。
全体的に質感が高く、機能的でありながら多機能感が目立たないデザインも好印象。単なるスマホストラップならタダでも手に入るような時代に、あえて安からぬ金額を払ってでも手に入れたくなる深みを感じるアイテムだった。
これはスマホや手回り品を3つまとめて取り付けるショルダーストラップ。カメラにはあまり縁がなさそうだが、日常生活に取り入れたい一品だと思ったので紹介したい。
筆者は「鍵」「イヤフォン」「エコバッグ」を取り付けて、近所の散歩に活用している。普段は鍵とイヤフォンは単品でポケットやバッグに入れているが、手ぶらで出かけたい時にはモバイル クロスボディ マルチストラップへ取り付けている。薄着でポケットの少なくなる夏に向けて、ますます出番が増えそうだ。