エアバス、Ａ３２０系6000機のソフト改修指示 ＡＮＡなど影響

エアバス、Ａ３２０系6000機のソフト改修指示 ＡＮＡなど影響

2025年11月18日、フランス・パリ近郊のパリ・ノール＝ヴィルパント博覧会センターに展示されたエアバスのロゴ。REUTERS/Benoit Tessier/File Photo

［パリ　２８日　ロイター］ - 欧州航空機大手エアバス(AIR.PA), opens new tabは２８日、主力機「Ａ３２０」シリーズで飛行制御機能に不具合が起きる可能性があるとして、航空各社にソフトウエアの即時変更を要請した。エアバスの広報は、約６０００機で対応が必要と述べた。

運航中のＡ３２０シリーズは約１万１３００機で、約半数が影響を受ける。エアバス創業以来、最大規模の修理指令になる。

エアバスは声明で、最近発生したＡ３２０系統機の事案により、強い太陽放射が飛行制御に不可欠なデータを破損させる可能性があることが判明したと説明。「今回の措置により、乗客や顧客に運航上の混乱が生じる見込みだ」と述べた。

今回の問題は、米格安航空会社（ＬＣＣ）ジェットブルー航空(JBLU.O), opens new tabの機体で１０月３０日に発生した、操縦指示なしに機首が下がるという事案を受けたものだという。メキシコのカンクンから米ニュージャージー州ニューアークに向かっていたジェットブルー航空機が急激に高度を下げ、複数の乗客が負傷した。

多くの航空会社に影響が出ている。

Ａ３２０型機の運航数が世界で最も多いアメリカン航空(AAL.O), opens new tabは、Ａ３２０型機の４８０機中、約３４０機に作業が必要だと発表。１機あたりの修理時間は約２時間で、２９日までに概ね完了する予定だとした。
ドイツのルフトハンザ航空(LHAG.DE), opens new tabやインド航空最大手インディゴ(INGL.NS), opens new tab、英格安航空イージージェット(EZJ.L), opens new tabなど他の航空会社も、修理のために一時的に運航を停止すると発表した。
ＡＮＡホールディングス(9202.T), opens new tab傘下の全日本空輸（ＡＮＡ）は２９日、エアバス３２０型機と３２１型機で改修が必要で、国内線の運航に影響が出ると発表した。２９日は一部で遅延・欠航が起きているとし、３０日以降も発生する可能性があるとしている。

エアロダイナミック・アドバイザリーのマイク・ステンゲル氏は、広く利用されている航空機で問題が発生したのが米国のホリデーシーズンというのは、いかにもタイミングが悪いと指摘した。ただ、作業に必要な時間が短いため、多くは定期便の合間または夜間点検中に対応可能だろうとも述べた。

A software update recommended by Airbus is forcing some of the world's largest airlines to park hundreds of jets to make the change.

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