ビットコインは10万7000ドルまで反落──NYDIG分析では市場は過熱には程遠い(CoinDesk JAPAN)

最近の大幅な上昇から反落している暗号資産(仮想通貨)は、アメリカ時間28日午前にやや下落が加速した。ビットコイン(BTC)は2%近く下落して10万7000ドル(約1552万円、1ドル145円換算)をわずかに上回る水準となった。 アルトコインはさらに下落が激しく、エックス・アール・ピー(XRP)、ソラナ(SOL)、ドージコイン(DOGE)は3%~5%の下落となった。 暗号資産関連株の中ではビットコインマイナーが最も大きな打撃を受け、マラ・ホールディングス(MARA Holdings)、ライオット・プラットフォームズ(Riot Platforms)、ハット・エイト(Hut 8)はそれぞれ10%近く下落した。 ビットコイントレジャリー企業も大きな損失を出しており、中でもゲームストップ(GameStop)は4710BTC強(現在価格で約5億ドル相当)の購入を発表した後に11%下落した。数週間前に同社がビットコイン購入のために13億ドル(約1885億円)を調達していたことを考えると、この金額はやや物足りないとする声もある。

ビットコインは4月初旬の底値から約50%上昇しており、先週に11万2000ドルで史上最高値を更新した。これにより、2021年のようなフロス(泡)の兆候を示唆する市場参加者が少なくない。 NYDIGの調査チームは、それほど早くはないと述べた。 調査チームはまず、ビットコインは2022年11月の1万5000ドル付近の安値から約7倍に上昇したと指摘した。確かに素晴らしい動きだが、2013年のピークから底値まで452倍、2017年の112倍、そして2021年の20倍という値動きには遠く及ばない。ビットコインはこれまでよりもはるかに成熟した資産になっており、20倍の値動きでさえやや急激に思えるかもしれないが、それでもこれらの数字はさらなる上昇の余地がかなりあることを示唆している。 チームはまた、市場価値対実現価値(MVRV)も調査した。これは、全ビットコインの現在の時価総額を、各コインが直近で移動した際の合計価値と比較したものだ。現在のMVRVは2.4倍で、2021年の最高値4.0倍を含む過去のピークを大きく下回っている。 NYDIGは、「これらはすべて大まかなベンチマークに過ぎないが、ビットコインには依然として大きな上昇余地があることを示唆している」と結論付けた。 |翻訳・編集:林理南|画像:Shutterstock|原文:Bitcoin Pulls Back to $107K, but NYDIG Analysis Suggests Market Far From Overheated

CoinDesk Japan 編集部

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