AI関連株はバブル状態、ファンドマネジャーの過半が懸念-BofA調査
- 9月時点の調査から見方が逆転-世界の株「過大評価」の声も
- ナスダック100指数は今年18%上昇、PERは28倍近くに
バンク・オブ・アメリカ(BofA)が世界中のファンドマネジャーを対象に行った調査で、人工知能(AI)関連株がバブル状態にあると指摘した回答者の割合が最多となった。AI関連株は今年急騰している。
BofAの10月の調査では、回答者の約54%がハイテク株は割高過ぎると回答した。9月は半数近くがこうした懸念を否定しており、見解が逆転した。世界の株式が過大評価されているとの懸念も、今回の調査で最高割合となった。
米国株はAI投資への熱狂と生産性向上の期待に支えられ、何度も最高値を更新している。ハイテク株中心のナスダック100指数は今年18%上昇し、予想株価収益率(PER)は28倍近くまで上昇した。過去10年間の平均は23倍だ。
一部市場関係者は、株価が収益見通しを上回り過ぎていることに疑問を呈している。ただ、ゴールドマン・サックス・グループのストラテジストらは、ハイテクバブルを恐れるには時期尚早とみている。
ファンドマネジャーの株式配分にも、楽観的な見方が反映されている。BofAの調査によると、米国株へのエクスポージャーは、トランプ米大統領による関税への懸念が生じる前の、8カ月ぶりの高水準に達した。景気後退への懸念は、2022年初め以来の低水準に後退している。
BofAのストラテジスト、マイケル・ハートネット氏は、現金保有は減少したが、AIへの不安や民間信用市場への懸念が、「完全な強気」のセンチメントを抑制していると述べた。
調査では、AIバブルが最大のテールリスクとみなされ、次いでインフレ再燃、連邦準備制度理事会(FRB)の独立性喪失やドル安への懸念が続いた。
調査は10月3-9日に実施され、166人が回答した。
原題:Most Investors Say AI Stocks Are in a Bubble, BofA Poll Shows(抜粋)
— 取材協力 Jan-Patrick Barnert