「中道改革連合」議席半減で起こること 創価学会の集票力への疑念 新党は「内部から崩壊するかも」

 そもそも立民と公明が新党を結成すると報じられたのは、高市早苗首相が通常国会冒頭で衆議院を解散する意向を与党幹部に伝達した1月14日だった。早速、朝日新聞は両党の合意を歓迎し、期待を滲ませてこう報じた。 《ともに「中道」を掲げる両党が新党を結成することで、衆院選の構図を変え、将来的な政界再編につながる可能性がある》(朝日新聞・電子版:1月14日配信)  1月23日に衆議院が解散され27日に公示されると、本格的に選挙戦が始まった。28日、真っ先に「自民が単独過半数うかがう、中道は伸び悩み・国民横ばい・参政大幅増…読売序盤情勢調査」と報じたのは読売新聞・電子版だ。そして2月2日、「自維、300議席超うかがう 中道ふるわず半減も 衆院選中盤情勢調査」と報じたのが他ならぬ朝日新聞・電子版だ。 「自民が議席を増やすとは思っていましたが、選挙中盤の調査結果とはいえ自民と維新で300議席超え、しかも中道は半減とは……。報じた朝日新聞も愕然としているかもしれません」  そう話すのはジャーナリストの山田直樹氏だ。デイリー新潮は1月16日配信の「『公明との新党結成』が『立憲民主』にとって“最悪の一手”と言われる理由 『創価信者は白けている』『“親・中国”連合への反発も』」で中道が大敗する可能性を報じ、それを指摘したのが山田氏だった。

 各紙の報道通り中道が大敗した場合どうなるのだろう。 「中道は内部がガタガタになり、いずれ崩壊するかもしれません。比例名簿では全国11ブロックのすべてで公明出身者の28人が上位を独占しているので、立民出身者の中からは比例復活すらできずに落選する人も出てくるでしょう。となれば必然的に、議席を減らした中道で公明出身者の比率が上がることになります。一方、当選した立民出身者の中には学会票のおかげで受かったと言われる議員だって出てくる。まとまることは難しいでしょう」(山田氏)  庇を貸して母屋を取られるようなものか。 「衆議院が解散された1月23日、野田佳彦共同代表は公明党の両院議員総会にわざわざ出向き、池田大作名誉会長の名前まで出して媚びを売っていましたからね」(山田氏)  野田氏は中道という言葉について「政治学としての中道は一定程度、理解していたつもりだったが、人間主義に基づく中道については斉藤(鉄夫共同代表)さんからいっぱい吸収させていただいた」と語り、「改めて基本を学ぼうと思い、公明新聞で池田大作先生の中道政治論を読ませていただいた」とまで言ったという。折伏されて入信したのかと思うほどだ。 「仏教思想を勉強している場合じゃないんですけどね。何も3年も前に亡くなった人の名前を出すこともない。野田共同代表のあいさつは創価学会員の間でも、そして立民支持者の間でも不評だったようです」(山田氏)


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 それにしても、支持母体に創価学会という巨大宗教団体をもつ公明党と一体になりながら、なぜ“中道”は敗れるのだろう。 「前回申し上げましたが、『投票には行かない』と言っている学会員が少なくありません。いくら教団トップの決めたこととはいえ、26年も組んできた自民と離れたから今度は立民出身の候補者を応援しろと言われても、そう易々と従えないと。投票に行かないということは、選挙活動もしないということです。つまり“フレンド票”を集めるために知り合いに電話をかけて投票を呼びかけるようなこともしないわけですから、当然ながら組織票は減るわけです」(山田氏)  もちろんすべての学会員が選挙活動をしないわけではない。 「政見放送を見ましたか? 自民の高市首相は女性だし表情も豊かでハキハキしゃべる。チームみらいの安野貴博党首は若い。一方、中道は共同代表の野田氏と斉藤氏が並んで登場し、これも学会員の中で評判が悪い。『お通夜のよう』『年寄り臭い』なんてダメ出しの声があるそうで、しかも『主張がわかりにくい』と。熱心な学会員の中では『選挙で自分たちの主張が浸透しなかったのは野田のせい』という声が出始めているとも聞きます」(山田氏)  選挙は“完勝”が合い言葉だった学会で、敗北が意識されているということだろうか。

「創価学会の機関誌『聖教新聞』では中道の選挙活動が取り上げられるようになりました。これまで『聖教新聞』は選挙区の活動や特定の候補者を紙面に取り上げることが少なかったため、異例なことです。これこそ学会の焦りと見ることができると思います。一方、青年層向けの機関紙『創価新報』では、選挙期間中であるのもかかわらずトップを飾ったのは“佐渡の観光案内”でした。まるで選挙報道を放棄したかのような編集方針は、学会内部でも批判されているそうです」(山田氏)  中道が負ければ、学会の組織力を見る目も変わってくるのだろうか。 「1選挙区に2万票の組織力があるなんて幻想にすぎません。むしろ、これまで自民と組んで互いに応援を呼びかけていたからこそ、公明議員は小選挙区でも勝つことができた。それが自民と選挙協力ができなくなったために小選挙区から撤退し、比例だけを選んだのです。その上で中道が敗れたとなれば、『創価学会、恐るるに足らず』という声が上がり始めるかもしれません。そして公明党があったからこそ創価学会も拡大できたという相互関係をも破壊する可能性が出てくるでしょう」(山田氏)  公明党は創価学会の言いなりという指摘もあったが。 「確かに公明党は創価学会の目標を達成するためのツールという側面もありましたが、信心すれば幸福になると学会員たちは信じている。幸福になるために公明党に投票し、政策を実現してもらう。だから選挙応援をしてきたわけです」(山田氏)  それが「選挙は功徳になる」に通じるわけだ。 「公明党が政策を実現しましたと学会員が宣伝することで、創価学会も大きくなってきたわけです。しかし、野党になって選挙でも負けるとなると、政策も実現できなくなる。創価学会の縮小につながると考えるのが自然です」(山田氏) デイリー新潮編集部

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