レディー・ガガ、コーチェラで歴史的名演 「世代最高のポップアイコン」であることを証明
日本時間4月12日、コーチェラ・フェスティバルの初日ヘッドライナーを務めたレディー・ガガ(Lady Gaga)。歌姫は砂漠をオペラハウスへと変貌させ、最新アルバム『MAYHEM』の物語を語った。そして、往年の名曲たちをゴシックな夢の世界に自然に織り込んでみせた。ゴシックなガーゴイルたちが現れ、照明が落とされ、観客がプリマドンナの名を唱える。砂漠のオペラハウスにて──金曜夜(アメリカ現地時間)のコーチェラ、レディー・ガガが『MAYHEM』の物語を語り、まさに“生涯最高のパフォーマンス”を披露しようとしていた。約2時間・4幕構成のステージでガガが描いたのは、彼女自身の中にある「光」と「闇」の戦いだった。光の側は、金髪の天使のようなガガ・モンスター、闇の側は「Abracadabra」で歌われる「レディ・イン・レッド」──陰のガガ。第1幕のオープニングでは、3階建てにもなる巨大なドレスを身にまとったガガが登場し、「Bloody Mary」を熱唱。TikTokで再燃した『Born This Way』収録の名曲に新たな命を吹き込んだ。続いて披露されたのは「Abracadabra」。ヴィクトリア朝時代のオペラ歌手を彷彿とさせるダークな姿で歌い上げる。そして「Judas」では、かつて物議を醸したMVの振付をそのまま再現した。「今夜の気分はどう?……ようこそ、わたしの“『MAYHEM』の館”へ」。ガガは「Scheiße」と「Garden of Eden」を終えた後、初めて観客に語りかけた。第1幕の終盤では、Bステージで「Poker Face」を披露しながら、光と闇のガガが直接対決──“光のガガ”は敗れ去ったように見えた。だがご安心を。第2幕では、ガガは白いコルセットドレスで土の山から這い出して復活。周囲を囲むのは頭蓋骨のマスクをつけたダンサーたち。「Perfect Celebrity」に合わせて踊るその姿は、「完璧なスター」とは死を経て初めて完成する──そんな痛烈なメッセージのようだった。「Alejandro」の前にはこんなスピーチもあった。「この混沌の時代に、ロマンチックな贈り物をあなたたちに届けたかった。今年は砂漠の中にオペラハウスを建てたの」「あなたたちがくれた愛と喜びと強さに、心から感謝してる。20歳の頃、夢の中に落ちて、それからずっと夢を見続けてきたみたい。目を覚ましたくなかった……だって、あなたたちがそこにいなかったらって思うと怖かったの」