国分太一の豪邸を訪ねると、沈んだ声色で… “国分抜き”でも「鉄腕DASH」は安泰 「近頃は地方での過酷なロケへの参加頻度も激減」

 TOKIOの代名詞だった「ザ! 鉄腕! DASH‼」(日本テレビ系)は今後どうなるのか。広告代理店関係者が言う。 「日テレの会見があった6月20日、トヨタ自動車が電通経由でテレビ各局に、国分が出演していた番組ではスポットCMの出稿をしばらく差し控えるよう要請しました。スポットCMとは、テレビ局側の裁量で流す番組を決められるもの。大御所であるトヨタの判断には他のナショナルクライアントも追随するとみられたため、各局には直後、不安の色が広がりました」

 ところが、である。国分の登場シーンをカットした上で放送された「鉄腕DASH」の視聴率が、そうした懸念を払拭させた。22日OA回は前週の9.3%から9.7%に上昇。29日も9.5%で、依然として好調を保っている。  日テレ関係者が明かす。 「22日の回こそ一部クライアントが出稿を控え、空いた枠にACジャパンのCMが多く差し込まれたものの、29日の回はそこまでの事態には至りませんでした。22日の数字を見てのことでしょう、普段通りに企業のCMが戻ってきたのです」  この関係者はさらに、 「『鉄腕DASH』については当分の間、打ち切りなんてあり得ません」  と続けるのである。 「内村光良が司会役の『世界の果てまでイッテQ!』、村上信五とマツコ・デラックスがMCを務める『月曜から夜ふかし』、そして『鉄腕DASH』の三つは、日テレが最も重視する13〜49歳を対象にしたコア視聴率で局制作番組の上位を占める稼ぎ頭。そもそもウチは“売れている番組は全力で守る”という方針なのです」(同)

 全力で守る、とは?  「2018年に『イッテQ!』でやらせ疑惑が取り沙汰され、翌19年にBPOから“放送倫理違反があったと言わざるを得ない”と注意されましたが、現在でも“過去の反省を踏まえる”形で番組は続いています。今年3月にも『月曜から夜ふかし』で中国人相手のインタビューに関する捏造(ねつぞう)編集が発覚したばかりですが、即座に謝罪するとともに放送継続の意向を示し、実際、その通りになりました。『鉄腕DASH』についても福田博之社長(64)は、先の会見で継続の意向を明言している。城島(茂・54)くんと松岡(昌宏・48)くんも、今後はそれぞれ一タレントとしての出演が続くでしょう」(前出の日テレ関係者)  浮かび上がるのは、もはや“国分抜き”で話は進み、平穏を維持する関係先も少なくないということだ。  TOKIOがPR事業を担ってきた福島ではもとより、さして実のある仕事をしていなかったようだが、震源地となった日テレでもまた、早くも国分の存在は過去のものになりつつあるという。 「6月27日に開かれた親会社の日テレHDの株主総会でも彼に関する質問はわずかで、荒れることもなかった。それはそうでしょう。その日の日テレHDの株価は3290円。1年前の2343.5円から1000円弱も上昇しているのですから」(日テレ関係者)  そして、こんな感想も漏らすのである。 「思えば“国分は何をしてたんだっけ?”という印象です。特に近頃は『鉄腕DASH』の売りである地方でのキツいロケへの参加頻度も激減していた。その穴は(旧ジャニーズ事務所の)『STARTO ENTERTAINMENT』所属の若手が十分に埋めてくれています。番組内の企画“DASH島”では『SixTONES』の森本慎太郎(27)が、“0円食堂”では『Aぇ!  group』の草間リチャード敬太(29)が、それぞれ大事な役を任され、十分に安定した仕事ぶりを見せている」(同)

 無期限活動休止を発表して以降、雲隠れを続ける国分。6月29日の夜、彼が3歳下の妻と娘2人と共に暮らす都内の豪邸を訪ねると、窓からは煌々と明かりが放たれていた。  当人に、一連の経緯への見解を聞くべくインターホンを鳴らすと、 「はい……」  男性が沈んだ声音でこう応じた。  取材である旨を伝えるとガチャリと切れてしまった。  国分は自身の不始末そのものよりも、むしろ自らが不在でもなお揺るぐことのない“業界”の姿に今、苦い思いをかみしめているか。 「週刊新潮」2025年7月10日号 掲載

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