米テキサス州、ビットコイン準備金設立法案を成立 ニューハンプシャー州に続く
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米国テキサス州のグレッグ・アボット知事は21日、戦略的ビットコイン(BTC)準備金を設立する法案SB21に署名した。ニューハンプシャー州に続いて、ビットコインへの投資を許可したことになる。
ニューハンプシャー州が公的資金での投資を許可したのに対し、テキサス州は独立した準備金基金の設立と保護を規定する。
今回署名されたSB21は、州が時価総額5,000億ドル(約73兆円)以上の暗号資産(仮想通貨)へ投資することを認めるものだ。なお、現時点でこの条件を満たすのはビットコインのみとなる。
州財政とは別に、独立した基金を設立し、テキサス州会計監査官のグレン・ヘガー氏が管理するという内容だ。
この仮想通貨基金は、州のアドレスへのエアドロップにより配布された資産、準備金内の資産から得られた投資収益や利息、準備金へ寄付された資金などを保有することもできる。
エアドロップとは
仮想通貨(トークン)を無料配布すること。認知度向上キャンペーン的な性質を持つ。ブロックチェーンがハードフォークして、新しい仮想通貨が生まれた場合にもエアドロップを行う場合がある。
アボット知事は20日、先にビットコイン準備金保護法案HB4488に署名していた。この法案は将来設立されるビットコイン(BTC)準備金を恒久基金として保護する内容である。
具体的には、余剰があるとみなされた場合などに州の一般歳入へ組み込む仕組みからビットコイン準備金を除外するものだ。さらに、来年の夏までにビットコインが一切購入されなかったとしても、準備金の法的な存在を保証することも規定している。
関連:テキサス州知事、ビットコインの「準備金保護法案」に署名
テキサス・ブロックチェーン協議会のリー・ブラッチャー会長は以前、テキサス州の投資規模について次のように意見していた。
テキサス州のビットコイン投資額は、個人的には数千万ドル規模になるだろうと思う。これは大きな額のように聞こえるが、テキサス州のような規模の自治体にとってはごくわずかな金額だ。
一方で最終的には、州の会計官がどれだけの銘柄をいつ購入するかを決定することになるだろうとも続けている。
ニューハンプシャー州では5月に、米国の州で初となる動きとして仮想通貨準備金法案が成立していた。前年の平均時価総額が5,000億ドルを超える仮想通貨に対して、州の公的資金の5%以内で購入・保有を認めるという法案である。
法案は可決から60日後に施行される予定であり、早ければ7月ごろからニューハンプシャー州がビットコインを購入し始める可能性もある。
関連:米国初の事例、ニューハンプシャー州が仮想通貨準備金の創設を認可
またアリゾナ州では、一度否決されたビットコイン準備金法案「HB2324」が再審議により復活し、上院で可決されたところだ。下院での審議を待っている。
なお、この法案は州がビットコインなどへ投資することを許可するものではなく、州が犯罪資産の押収により取得した仮想通貨を備蓄するという内容だ。この点は、ドナルド・トランプ米大統領が署名したビットコイン準備金の大統領令と類似している。
その他、アリゾナ州では5月に、所有者が三年以内に連絡に応じず、放棄したとみられる仮想通貨の所有権を州が請求できる法案「HB2749」に知事が署名し成立していた。
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