ECBや豪中銀が金利発表へ-トランプ氏大統領復帰前の最後の会合
Craig Stirling
- 豪州、カナダ、ブラジル、ユーロ圏が政策金利を発表する
- トランプ氏復帰による追加関税のリスクが現実に近づいている
世界の4つの大陸の中央銀行が今週、政策金利を発表する。トランプ氏のホワイトハウス復帰前の最後の会合となる。
オーストラリア、カナダ、ブラジル、ユーロ圏の中銀が2025年最初の会合を開催するころには、トランプ氏が米大統領に就任し、米国による追加関税の実施の可能性がより現実に近づいているかもしれない。
オーストラリア準備銀行(中銀)は10日、再び政策金利を据え置く公算が大きい。カナダ中銀はその翌日、最大0.5ポイントの追加利下げを決定する可能性がある。同国では米国との貿易の混乱が近く現実になると懸念されている。
関連記事:トランプ次期大統領、中国に10%追加関税へ-メキシコとカナダは25%
ブラジル中銀は、加速するインフレ圧力を抑制するため利上げする見通しだ。トランプ氏が主要新興国で構成される「BRICS」諸国に対し、脱ドル化を進めれば100%の関税賦課も辞さない考えをあらためて示したことで、ここ1週間に通貨レアルは打撃を受けていた。
関連記事:トランプ氏、BRICS諸国に100%関税も辞さず-脱ドル推進なら
一方、12日に政策金利を決定する欧州中央銀行(ECB)の焦点は、根強いインフレリスクの監視から、世界貿易への打撃による影響懸念へと急速に移りつつある。ラガルド総裁らECB当局者は0.25ポイント利下げを決定する見通し。スイス中銀も同じく0.25ポイント利下げが見込まれている。
原題:Specter of Trump Spurs a Final Round of Rate Moves: Eco Week(抜粋)
最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE