ロボットを操縦しよう 日本科学未来館、AIやロボの“未来”を体験できるイベント開催
日本科学未来館は10月25日と26日に、AIやロボティクスに関する実証実験を来館者が体験できるイベント「未来をつくるラボ Open Day」を開催する。同館が研究者や企業と協力して行う研究プロジェクト「未来をつくるラボ」の一環。イベント展示では、ロボットを遠隔操作する体験などができる。 【画像12枚】ロボットを操縦する様子や、イベントに登場するロボたちを見る 同館は、未来をつくるラボとして、研究者や企業と協力し、科学研究や社会実装を推進している。同館内での実証実験も公募しており、今回開催する未来をつくるラボ Open Dayは、これまで実施してきた11プロジェクトを体験できる。 展示は、AIやロボティクスを活用したものが多い。対話型のAIロボットに同館を案内してもらう体験ができるほか、ロボットを遠隔操作できる展示や、同館の展示を解説する「科学コミュニケーター」をAIで再現したアプリを試せる展示などもある。 イベントの参加は基本無料だが、展示によって入館料が必要になる場合がある。また、参加方法は展示によって異なるため、公式サイトを参照するよう案内している。なお、一部の展示はイベント期間後も継続する予定。
日本科学未来館は24日、未来をつくるラボ Open Dayを記者向けに先行公開した。記者も、イベントの展示のうちの1つ「未来を体験! ロボット・リモートワーク」を体験できたので、その様子を紹介する。なお、同展示はイベント期間後の11月9日まで継続予定だ。 同展示では「未来コンビニ」のリモートワークをテーマに、ロボットの遠隔操作を体験できる。動かすのは、トヨタ自動車の生活支援ロボット「HSR」(Human Support Robot)。手元のコントローラーと操作用レバーで操作する仕組みで、HSRに搭載した1本のアームにより、棚に陳列されたペットボトル飲料などを地面に置かれたボックスに移す。展示区画内のHSRと、東京大学の研究室に置かれたHSRの2種類を動かせる。 HSRを操作する際は、同ロボットに搭載したカメラ映像を流すモニターも参考にしながら、左手の操作用レバーでHSRのアームを動かし、右手のコントローラーでHSR本体の位置を移動させる。担当者に操作方法を教わりながらHSRを動すのだが、ロボットの操作は記者も初体験。同時に異なる動作を制御するのに慣れず、初めて自動車を運転した時の感覚を思い出した。 それでも何度か繰り返すうちに操作に慣れ、数本のペットボトルを移動させたころにはスムーズにHSRを動かせるようになった。東大の研究室にあるHSRの操作も体験したが、こちらは実機が見えない分、やや操作の難易度が高く感じた。 一方、ロボットを遠隔操作するという体験は“非日常感”があり、ゲームをプレイするような感覚で、子どもから大人まで楽しめるように思われた。担当者によると、子どもからの人気も高く、時には子どもの母親が巧みにロボットを操作する姿も見られたという。