2025年1月7日の火星の風景:かつて水が流れていたかもしれない地面【今日の宇宙画像】
【SAPOD】今日の「宇宙画像」です。soraeが過去に紹介した特徴的な画像や、各国の宇宙機関が公開した魅力的な画像、宇宙天文ファンや専門家からお寄せいただいた画像を紹介しています。(文末に元記事へのリンクがあります)
(引用元:NASA)
アメリカ航空宇宙局(NASA)が公開している「Mars Perseverance Raw Images」では、火星探査車「Perseverance」が撮影したRAW画像を日々更新しています。今回ご紹介するのは、Perseveranceのミッション第204週にあたる2025年1月7日に、左のナビゲーションカメラで撮影された1枚です。
※…2025年1月7日はPerseveranceのミッション1381ソル目にあたります。1ソル(Sol)は火星の1太陽日を指し、地球時間で約24時間40分に相当します。
- Image Credit: NASA/JPL-Caltech/ASU
- NASA - Mars Perseverance Sol 1381: Left Navigation Camera (Navcam)
大小さまざまな岩石が点在し、いかにも火星らしい地面です。岩の角ばり方やひび割れが多いことから、過去に風や砂塵で長時間浸食されたり、衝撃や熱によって砕かれたりした様子がうかがえます。さらに、岩肌が層状に割れている部分も見られるため、かつて水の流れがあった場所である可能性も考えられます。
画面右下には、直径約52.6cm(20.7インチ)の Perseverance の車輪の一部が写り込んでおり、実際に探査車が火星の地表を走行していることを実感させます。
火星探査車Perseveranceとは
Perseveranceは、NASAが2020年に火星に送った探査車で、火星の地質や気候の調査、古代生命の痕跡の探索、将来の有人火星探査に向けた技術実証を目的としています。
【▲ 火星探査車Perseveranceに搭載されている観測装置の位置を示した図。Mastcam-ZとSuperCamはどちらもPerseveranceのマスト、通称“ヘッド(頭)”と呼ばれる部分に搭載されている(Credit: NASA/JPL-Caltech)】ナビゲーションカメラについて
ナビゲーションカメラ(Navcam)は、Perseveranceのマストに搭載されている2つのカメラ「Mastcam-Z」の両隣に配置された、走行を補助するためのカメラです。Perseveranceが火星の表面を安全に走行できるよう、進行方向を決めたり周囲の地形を把握したりする際などに利用されます。
火星の風景の関連記事
編集/sorae編集部