惑星を形成中か。430光年先にあるガスと塵の円盤を超大型望遠鏡で撮影(アストロピクス)|dメニューニュース

この画像は「RIK 113」という若い恒星のクローズアップです。RIK 113を取り囲む「原始惑星系円盤」と呼ばれるガスと塵の雲の複雑な構造が映し出されています。画像はESO(ヨーロッパ南天天文台)のVLT(超大型望遠鏡)で、塵粒子によって散乱された近赤外線をとらえたものです。RIK 113は地球から430光年の距離にあります。

円盤は中心星から130天文単位の距離まで広がっています。1天文単位は、太陽〜地球間の距離に相当する約1億5000万kmです。中心から50天文単位ほどのところに隙間が見られます。

隙間の内側にある円盤は渦巻状になっています。この内側部分だけでも半径は約40天文単位に及びます。ちなみに、太陽系で最果ての惑星である海王星は、太陽から約30天文単位のところを公転しています。

RIK 113では、アルマ望遠鏡を使った研究で惑星の存在が示唆されていました。今回、アイルランドのゴールウェイ大学のChristian Ginski氏らによるVLTを使った観測から、RIK 113の周囲に惑星が存在する可能性を示す信号が2つ発見されたとのことです。

画像は2025年6月9日、ESOが「今週の1枚(Picture of the Week)」として公開したものです。

(参考)「原始惑星系円盤」記事一覧

Image Credit: ESO/C. Ginski et al.

(参照)ESO、University of Galway

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