【火星で発見された“ピラミッド”らしきもの】古代文明の遺跡か、ただの自然現象か SNSで話題に

火星のピラミッドのような地形©NASA

火星といえば、ただの赤くて乾いた惑星――そう思っている人も多いかもしれません。しかし実際には、この惑星には驚くほど興味深い地形や現象が数多く存在しています。今回話題になっているのは、その中でも特に注目を集めている「ピラミッドのように見える謎の構造物」です。

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■ SNSで拡散された“火星のピラミッド”

峡谷「キャンドール・カズマ」©NASA / JPL-Caltech / Arizona State University

この構造は、火星の巨大な峡谷「キャンドール・カズマ(Candor Chasma)」で確認されたもので、まるで古代エジプトの三角錐ピラミッドのような形をしています。最初に確認されたのは2001年にNASAの探査機が撮影した画像で、翌2002年には研究者によって注目されました。

近年、この画像がSNS上で再び拡散。映画監督ブライアン・コリー・ドブス氏が「火星に人工構造物がある証拠ではないか」と発信したことで、一気に話題が広まりました。切り取られた画像だけを見ると、確かに人工的な建造物のようにも見え、不思議な印象を与えます。

■ 正体は自然が生んだ“偶然の造形”

峡谷「キャンドール・カズマ」©NASA/JPL-Caltech/UArizona

しかし、科学的な見解はまったく異なります。高解像度カメラ「HiRISE」による詳細な観測によると、この“ピラミッド”は人工物ではなく、風や水、地滑りなどによる長年の侵食で形成された「自然の山」である可能性が極めて高いとされています。

この地域には周囲の柔らかい岩が削られて消える中で、より硬い岩だけが残ってできる“孤立した丘”のようなものが見られます。問題の構造も、直径約290メートル、高さ約145メートルとやや大きめではあるものの、この地形の一種と考えられています。

また、よく見ると完全な三角形ではなく、表面はでこぼこしており、3つの面も均等ではありません。周囲には風によってできた砂の波模様も確認されており、現在も侵食が続いていることがわかります。

■ なぜ“人工物”に見えてしまうのか

コロンビアのセロ・トゥーサ山©Kamilokardona

実は地球上にも似たような「自然のピラミッド」は存在します。コロンビアのセロ・トゥーサ山や、中国・貴州省の山々などがその例で、いずれも自然の力によって形成されたものです。

人間はもともと、意味のないものの中に意味を見出そうとする性質(パレイドリア)を持っています。雲が動物に見えたり、岩が顔に見えたりするのと同じように、火星の地形も“何かに似ている”と感じてしまうのです。

バイキング1号が撮影した人面岩の写真©NASA/JPL/University of Arizona

とはいえ、火星の魅力はこうした“見間違い”だけではありません。数十億年にわたる地質活動によって作られた壮大な景観は、地球とは似て非なる世界を私たちに見せてくれます。

果たしてこの“火星のピラミッド”はただの自然現象なのでしょうか?それとも、まだ解明されていない何かのヒントなのでしょうか――皆さんはどう思いますか?ぜひコメントお待ちしています。

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