だぶつく新米…倉庫に山盛り 「注文が極端に鈍い」卸業者不安 在庫をなすり合い
千葉県東部にある横芝光町。地元の農家からコメを仕入れて、スーパーなどに新米を卸している企業を訪ねました。 向後米穀 向後雅秀代表 「こちらが低温倉庫になります」 「(Q.いっぱいありますね。奥が見えないけど、かなりの量?)ざっくり1万5000俵入っている」 倉庫には大量の在庫が積み上げられていました。例年より1割ほど、新米の減りが遅いといいます。その理由は…。 「新米が出たから、1回店頭に並んだ。でも高くて、次は『カリフォルニア米でいいや』『備蓄米でいい』という形で、ここ1カ月ぐらい新米の動きが極端に鈍くなった」 「(Q.注文が入りにくくなった?)そうですね」 農水省が先週発表したスーパーのコメの平均価格は、銘柄米が5キロ4540円で、3週連続で最高値を更新。政府備蓄米と銘柄米を混ぜたブレンド米よりも、1000円ほど高くなっています。 消費者が新米を買い控えしているため、卸でコメが余ってしまう状況が起きています。 「(Q.残っているコメはどうなる?)残らないように量販店と相談しながら、価格の交渉をしながら、販売する形になってくる」 「(Q.その時は値下げせざるを得ない?)そうですね」
別の卸業者は、すでに在庫の“なすり合い”が起きているといいます。 金沢米穀販売 金澤富夫社長 「業界の中ではコメがだぶついているので、産地の集荷業者からは『いくらなら買ってもらえる?』みたいな引き合いはずいぶん連絡がある」 ただ、今年の「令和7年産」はどこも高く仕入れているため、大きく値下がりすることはないそうです。 卸業者が心配していたのは、来年の「8年産」の価格でした。 向後代表 「最終的に『古米』で余ってしまうパターン。『7年産』がかなり余っていると、『8年産』が値段が下がる。新米がとれる前にどれぐらい古米が残っているかで、今年との値段の格差が出てきてしまう」 「(Q.次のコメの価格が崩れてしまう?)だと思います。それが一番懸念されるところ」 (「グッド!モーニング」2025年11月10日放送分より)
テレビ朝日