MSサーバーソフト不正侵入、100の組織が攻撃対象 被害全体像はなお不明
不正侵入されたのは、政府機関や企業が組織内で文書を共有するために使用している「SharePoint」サーバー。これまで公表されていなかった弱点を利用することから「ゼロデイ」と呼ばれる攻撃で脆弱なサーバーに侵入し、被害組織から継続的に情報を盗み出すためのバックドア(裏口)が設置された可能性がある。
顧客企業へのこの攻撃を18日に発見したオランダに拠点を置くサイバーセキュリティー機関、アイ・セキュリティーのチーフハッカーを務めるバイシャ・バーナード氏は、シャドーサーバー財団と共同で実施したインターネットのスキャンを通じて、100近くの被害組織があったこと突き止めた。
ただこの数字は今回の手口が広く知られる前のもので、被害の全体像は不透明だという。
英国のサイバーセキュリティー・コンサルティング企業Pwnディフェンドは、世界中のさまざまなサーバーが何らかの攻撃を受けたもようだとの見方を示した。
バーナード氏は具体的な被害組織の名前を明らかにしていないが、関係する国の当局には通知したと述べた。
シャドーサーバー財団も判明している被害組織が100あると認めた上で、大半は米国とドイツの組織で、その中には政府機関が含まれると付け加えた。
マイクロソフトは19日付でアラート(警告)を発し、20日にはセキュリティー対応の更新ソフトを配布して顧客に更新を推奨している。
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Reports on hacks, leaks and digital espionage in Europe. Ten years at Reuters with previous postings in Hanoi as Bureau Chief and Seoul as Korea Correspondent. Author of 'North Korea Confidential', a book about daily life in North Korea.
Reporter covering cybersecurity, surveillance, and disinformation for Reuters. Work has included investigations into state-sponsored espionage, deepfake-driven propaganda, and mercenary hacking.