【F1第18戦】ポールポジションから1ストップ戦略で完勝、アントネッリが戴冠に王手【アメリカGP】

2026年10月25日(現地時間)、F1第18戦アメリカGPがテキサス州オースティンのサーキット・オブ・ジ・アメリカズで開催され、キミ・アントネッリ(メルセデス)が優勝。2位にはシャルル・ルクレール(フェラーリ)、3位にマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が入った。アントネッリはチャンピオンシップのリードをさらに拡大し、次戦メキシコGPで自身初のワールドタイトルを獲得する可能性が高まった。

文:新村いつき ▶▶▶写真はこちら|各車のタイヤ戦略表および2026年F1第18戦アメリカGPの模様【画像6枚】

ミディアムタイヤでスタートしたアントネッリが序盤からリード

ポールポジションからスタートしたアントネッリが、完璧な走りを見せてシーズン9勝目を挙げ、史上最年少王座を大きく手繰り寄せた。

スタートでのタイヤ選択がメルセデスとマクラーレンがミディアム、レッドブルとフェラーリがソフトと分かれ、それぞれ1ストップと2ストップ戦略で戦うことになったレース。スタートでは、ソフトを履いた2番グリッドのフェルスタッペンの蹴り出しが悪かったのに対し、アントネッリは完璧な出足で楽々と主導権を奪う。

その後もペースは抜群で、ソフトを履くフェルスタッペンとルクレールを寄せ付けない展開が続く。

2ストップ勢が1回目のタイヤ交換に入ったのは、14〜16周目。アントネッリは25周目に唯一のタイヤ交換に入ってハードタイヤに交換して一旦は順位を落としたが、フェルスタッペンが2回目のタイヤ交換に入った32周目にあっさりと首位を奪い返し、その後もハイペースで走り続けた。

アントネッリがミディアムタイヤ、ルクレールとフェルスタッペンがソフトタイヤを選択したレーススタート1コーナー。アントネッリが完璧な出足で楽々と主導権を奪う。

アントネッリが1ストップ戦略でレースを完全にコントロール

レース終盤、2位争いはミディアムを履くフェルスタッペンをハードのルクレールがかわす展開となったが、アントネッリはそのはるか前方を走っており影響はなし。大差を保ったまま、アントネッリがスペインGP以来、今季9回目のトップチェッカーを受けた。

1ストップ戦略を完璧にこなしたアントネッリは、これで獲得ポイントを365点まで伸長。ドライバーズ・ランキング2位のジョージ・ラッセル(メルセデス)が8位、ランキング3位のルイス・ハミルトン(フェラーリ)が4位に終わったことにより、次戦以降にアントネッリが2ポイント獲得すればラッセルとハミルトンの順位に関係なくタイトルを獲得できる状況になった。

これまでレース後のウィナーズ・コメントでは選手権獲得については考えていないと繰り返してきた若武者も、さすがに今回は「早めに手に入れたい」と満面の笑顔で意欲を見せた。

1ストップと2ストップと戦略がほぼ半々に分かれる中、アントネッリが1ストップ作戦でチェッカーフラッグまで安定したペースを維持した。

アメリカGPのタイヤ戦略。アントネッリはミディアム→ハードタイヤ、ルクレールはソフト→ミディアム→ハード、フェルスタッペンはソフト→ソフト→ミディアムを選択。タイヤ戦略をめぐる駆け引きがレースを盛り上げ、コース上では数多くのオーバーテイクも見られた。

次戦第19戦メキシコシティGPは、インターバルなく10月30日にメキシコシティのエルマノス・ロドリゲス・サーキットで開幕、決勝レースは11月1日に開催される。(文:新村いつき)

2026年F1第18戦アメリカGP リザルト

2026年F1第18戦アメリカGP決勝 結果

1位 12 K.アントネッリ(メルセデス)56周2位 16 C.ルクレール(フェラーリ)+13.078s3位 3 M.フェルスタッペン(レッドブル・RBPTフォード)+17.485s4位 44 L.ハミルトン(フェラーリ)+18.515s5位 1 L.ノリス(マクラーレン・メルセデス)+30.521s6位 6 I.ハジャー(レッドブル・RBPTフォード)+34.373s7位 81 O.ピアストリ(マクラーレン・メルセデス)+52.674s8位 63 G.ラッセル(メルセデス)+54.303s9位 30 L.ローソン(レーシングブルズ・RBPTフォード)+79.183s10位 10 P.ガスリー(アルピーヌ・メルセデス)+87.516s────────────15位 18 L.ストロール(アストンマーティン・ホンダ)+1周

16位 14 F.アロンソ(アストンマーティン・ホンダ)+1周

2026年F1ドライバーズランキング(第18戦終了時)

1位 12 K.アントネッリ(メルセデス)3652位 63 G.ラッセル(メルセデス)2423位 44 L.ハミルトン(フェラーリ)2414位 3 M.フェルスタッペン(レッドブル)2365位 16 C.ルクレール(フェラーリ)2336位 1 L.ノリス(マクラーレン)2117位 81 O.ピアストリ(マクラーレン)1448位 6 I.ハジャー(レッドブル)102────────────17位 14 F.アロンソ(アストンマーティン・ホンダ)7

−位 18 L.ストロール(アストンマーティン・ホンダ)0

2026年F1コンストラクターズランキング(18戦終了時)

1位 メルセデス 6072位 フェラーリ 4743位 レッドブル 3553位 マクラーレン 3555位 レーシングブルズ 102

6位 アルピーヌ 69


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昭和を駆け抜けた和製スポーツモデルたち。その勇姿を、モーターマガジン社の70年以上にわたる取材記録や当時の写真を基に紹介しよう。今回は、ジウジアーロのデザインから1968年に量産化された、いすゞ 117クーペだ。

文: Webモーターマガジン編集部▶▶▶写真はこちら|いすゞ「117クーペ」(画像5枚)

いすゞ 117クーペ<PA90型/1968年(昭和43年)>

人気カーデザイナー、ジョルジェット・ジウジアーロがデザインを手がけた美しいファストバックスタイルの4シータークーペは、「ギア いすゞ117スポルト」の名で昭和41(1966)年3月のジュネーブ モーターショーでデビューした。車名の「ギア」は当時ジウジアーロが所属していたカロッツェリア ギアに、117は開発コード番号に由来する。ちなみに、フローリアンは「117サルーン」のコードネームで開発されていた。

「ギア いすゞ 117スポルト」として公開されたジュネーブ モーターショーをはじめ、いくつもの国際自動車デザイン賞を獲得した。

ギア いすゞ117スポルトは、同ショーのコンクールデレガンスで大賞を獲得したほか、7月にはイタリア国際自動車デザイン・ビエンナーレで名誉賞を受賞。その繊細で優雅なデザインは高く評価され、10月には東京モーターショーにも展示された。

117クーペとして市販が開始されたのは、約3年後の昭和43(1968)年12月。フローリアンのプラットフォームに、プロトタイプと変わらぬ美しいボディ。これに最高出力120psを発生する1584ccの直4 DOHC、G161W型エンジンを搭載して登場した。0→400m加速は16.8秒を誇る駿足クーペであった。

昭和45(1970)年10月には、ECGI付きの1.6L 直4 DOHC(130ps)とSUツインキャブ付きの1.8L 直4 SOHC(115ps)を追加し、バリエーションを拡大し3タイプとなった。ただ、一次プレス以外はハンドメイドの少量生産モデルのため、月間生産台数はわずか50~60台にとどまり、車両価格も高かった。

その117クーぺが量産化に転換したのは、昭和48(1973)年3月。エンジンは1.8Lのみとなり、DOHCのECGIが140ps、SUツインキャブが125ps、SOHCはSUツインキャブの115psと2バレルシングルキャブの100psという4機種となった。量産化による価格の大幅ダウンで117クーぺの人気は急上昇し、昭和49年以降は月産1000台前後となっている。

昭和52(1977)年12月のマイナーチェンジでヘッドランプは当時流行していた角形となり、昭和53(1978)年11月には1949ccの直4 DOHCのECGI(135ps)をはじめとする2000スターシリーズにスケールアップ。昭和56年6月、後継車にあたるピアッツァの登場まで人気は衰えなかった。

高級スポーツカーにふさわしいインテリア。カタログ上は4人乗りだが実質2+2だった(写真の運転席シートはノンオリジナル)。

いすゞ 117クーペ 主要諸元

●全長×全幅×全高:4280×1600×1320mm●ホイールベース:2500mm●車両重量:1050kg●エンジン:直4 DOHC●総排気量:1584cc●最高出力:120ps/6400rpm●最大トルク:14.5kgm/5000rpm●燃料供給装置:ソレックスキャブレター×2●トランスミッション:4速MT●駆動方式:FR●タイヤサイズ:6.45-14

●当時の車両価格:172万円


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モーターマガジン社が2026年9月29日に発行したムック本「SUPERCAR IMPRESSIONS Chronicle(スーパーカーインプレッションズクロニクル)」の中から、一部を抜粋してお届けしよう。今回紹介するディーノ246GTは、世界一のコーナリングマシンとして人気を誇った一台だ。

文:飯嶋洋治

▶▶▶写真はこちら|ディーノ・スーパーカーインプレッションダイジェスト【画像計5枚】

ピッコロフェラーリとして独自の存在感を放つディーノ

迫力よりも流麗さが際立つスタイリング。ピッコロ(小さい)フェラーリとして存在感は高い。

フェラーリのきらびやかなグランツーリスモ群の中にあってディーノ246GTはあまり目立たない存在である。しかし、これはあくまで相対的な比較の上に派生する問題であって、246GT自体の絶対水準はかなりのものである。そのパワーユニットのV6DOHC、2418cc、195ps/7600rpm、23.0kgm/4800rpmなるデータは信用してよい。

何しろテスト車はすでに36000km以上を走行したヴェテランであったが、それでも実測値222km/hをマークしたのである。新車なら当然230km/h以上をマークし得ると考えるべきだろう。2.7Lポルシェに迫仲するポテンシャルをもつといっても過言ではない。

エンジンは軽やかに吹き上がり、フルスロットル時の吸気音と排気音がミックスされた唸りは、コックピットの中で聞く場合、意外なくらい音量が小さく静粛であるが、6気筒特有のビートが効いており、爽快なくらい快適な音質である。

軽やかなV6サウンドは爽快な音質

バンク角65度に設定したV6DOHC。エンジンは横置きだ。慣性モーメントが中央に近づいたことで操縦性も上がっている。

回転を引っ張り切ると回転計の指針は7250rpmで始まるイエローゾーンを簡単にオーバーし、マキシマムの7600rpmまでスムーズに到達する。この一事からもV6DOHCはウルトラスポーツタイプであることがわかる。

空力的に優れたボディスタイルは、いささか疲労した形跡のあるテスト車であっても満足すべき高速まで押し上げることを可能にした一因だ。地を這うスパイダーそのものといったボディはフロントフェンダーを大きく張り出し、前面投影面積は可能な限り抑えてある。もちろん空気抵抗係数も小さいので、高速車としては理想的なシルエットを形成している。

コックピットを包む大きなグラスセクションは全周にわたってミッドシップGTカーとしては例外的な視界を確保している。このファクターもディーノを乗り易いGTカーとしている一因に数えてよい。

インパネはクロノグラフを思わせる機能性を持つ。スピードメーターは270km/h、タコメーターは1万回転まで刻まれる。

コーナリングマシンの名に違わぬ優れた操縦安定性

リアビューもシンプル。トランクリッドが大きく、その前のエンジンルームがかなりドライバー寄りになっているのが分かる。

操安性は極めて高水準にある。比較的ソフトなサスペンションセッティング、良好に作動するサスペンションジオメトリのせいで、四輪は常にしっかりと路面をホールドしている。

ファイナルオーバーステアの緩やかさが、この車の優秀な操安性を端的に証明している。ディーノがミッドシップGTカーの中で最も万人向きの安定した特性をもつ理由はここにある。これは前述の要因の外、エンジンを横置にしたメリットも加わってのことであろう。

高速時の急激なレーンチェンジを試みても、その安定度の高さを窺うことができる。筆者は多くの車を200km/hで舵角の大きいレーンチェンジを行なってみるのだが、多くの高性能車の中にあって、ディーノ246GTがベストであった。

これならば一般のドライバーでも、多少の慣熟期間を経れば、スポーティ走行を高度の安全性量の下に楽しむことができるであろう(原文:望月修)。※ここから先は『SUPERCAR IMPRESSIONS Chronicle(モーターマガジン社)をご参照ください。

ディーノ246GT/BB主要諸元

●全長×全幅×全高:4235×1700×1135mm●ホイールベース:2340mm●車両重量:1080kg●エンジン:65度V6気筒DOHC●排気量:2419cc●最高出力:195ps/7600rpm●最大トルク:22.9kgm/5500rpm●トランスミッション:5速MT

●駆動方式:MR

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