ロボ好き集合! 「大阪万博」で見かけたロボットまとめ “人が乗れる”ライオン型ロボなど続々

 川崎重工業は、人が乗れる四足歩行ロボット「CORLEO」(コルレオ)のコンセプトモデルを、「未来の都市」パビリオンで展示している。コルレオは、2050年の移動手段をイメージして開発したロボット。頭のない四足動物のような見た目をしており、山岳地帯など険しい道での走行を想定しているという。試乗はできないが、車体を動かして複数のポーズをとる姿を見られる。

 大阪大学でロボット工学を研究する石黒浩教授監修のシグネチャーパビリオン「いのちの未来」では、ヒト型ロボットを中心に、多くのロボットを展示している。万博のために開発したヒト型ロボット「ヤマトロイド」をはじめ、マツコ・デラックスさんを模した「マツコロイド」なども登場。ロボットとともに生活する「50年後の未来」をイメージした演出が見られる。  また同パビリオン内には、レーザー光で物体との距離などを検知する「LiDAR」による自動走行と、遠隔操作による発話・動作ができるロボット「ペトラ」や、カメラやマイクロフォンで周囲の状況を把握し、それにあわせた対話ができる「アイアイ」などを設置。来場者を案内する実証実験を行うという。

 「大阪ヘルスケアパビリオン」では、中国Pudu Roboticsのネコ型配膳ロボット「BellaBot Pro」のカスタム機が稼働している。浴室機器などを手掛けるサイエンス(大阪市)が開発に協力。触れてもぬれないミストを散布し、周囲に涼しさを届けるデモンストレーションを行う。

 ロボットがいるのは各パビリオン内だけではない。屋外でも、セコムのセキュリティロボット「cocobo」や、視覚障がい者向けにナビゲーション機能を搭載した「AIスーツケース」、ダイハツ工業の4輪電動カート「e-SNEAKER」を見かけた。なお先行公開時は準備中だった「ロボット&モビリティステーション」や、当日記者が回れなかった「中国パビリオン」などでもロボットを展示しているようだ。  ちなみに記者は紹介したロボットたちを事前公開日1日(滞在時間約6時間)で見て回ったが、かなりハードなスケジュールだと感じた。訪れた各パビリオンは、最長1時間あれば一通り見学できた一方、ネックになったのが移動だ。  万博の会場にある「大屋根リング」の大きさは直径約675m、1周約2km。例えばコルレオを展示する未来の都市パビリオンと、カスタム版ネコ型配膳ロボットが稼働する大阪ヘルスケアパビリオンは、大屋根リングを挟んで東西に分かれて位置する。歩いて移動するだけでも10分以上掛かり、疲れがたまった。  加えて、参加者約4500人、最高気温20度前後の事前公開日に比べると、開幕後はさらなる人混みが予測できるし、季節によっては気温もさらに高くなるだろう。ロボットの見学に限った話ではないが、万博に行く際は確実に見たいものを絞って計画を立てるほうが良さそうだ。

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