米政府効率化省に業務の情報開示命令、「異常な秘密主義」と米地裁
米連邦裁判所は10日、トランプ米大統領が官僚組織機構の改革を目的に創設し、実業家イーロン・マスク氏(写真)が指揮する政府効率化省(DOGE)に対し、運営に関する記録の公開を命じた。ワシントンのホワイトハウスで9日撮影(2025年 ロイター/Annabelle Gordon)
[10日 ロイター] - 米連邦裁判所は10日、トランプ米大統領が官僚組織機構の改革を目的に創設し、実業家イーロン・マスク氏が指揮する政府効率化省(DOGE)に対し、運営に関する記録の公開を命じた。
原告の非営利団体「Citizens for Responsibility and Ethics in Washington(CREW)」は、DOGEが、情報公開法(FOIA)に基づき情報開示を請求できる機関に当たるとして透明性を求めた。
トランプ政権は、DOGEはFOIAの対象外としていた。しかしワシントンの地裁判事は「(DOGEは)連邦政府プログラムの評価のみならず、その大幅な変更、さらには全面的に廃止する権限を持っているとみられる」と述べ、FOIA対象外の機関よりも強い権限を持ち「実質的で独立した権限」を行使していると指摘した。
DOGEが外部のサーバーを使用していること、職員がキャリア官僚に自分の名前を名乗ることを拒否していること、暗号化アプリ「シグナル」を使用して通信しているといった報告を挙げ、DOGEの運営が「異常な秘密主義によって特徴づけられる」と述べた。
私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab
Nate Raymond reports on the federal judiciary and litigation. He can be reached at [email protected].