人生の自由度ランキングで日本はワースト3位→「マジかよ日本、最低だな…」と絶望する人が知らない事実(ダイヤモンド・オンライン)
人生の自由度において、日本はレバノンとギリシャに次いで世界で下から3番目という絶望的な結果をたたき出した。では、日本は抑圧的で不自由な国だということなのだろうか。この統計データの捉え方を、専門家の視点で解説する。※本稿は、統計データ分析家の本川裕『統計で問い直す はずれ値だらけの日本人』(星海社新書)の一部を抜粋・編集したものです。 【この記事の画像を見る】 ● 社会の自由度というより 人生態度を示す調査 代表的な国際意識調査である世界価値観調査では「自分の人生をどの程度自由に動かせると思っているか」という問を設けている。次に、この設問に対する回答結果を取り上げることにしよう。 設問は1から10までの段階で回答するようになっているが、図3-2-1には各国の平均点を大陸別にあらわした。 「人生が自由になる」と考える程度について日本人が世界で最低ランクであることから、この調査結果は、日本ほど抑圧的で不自由な国はないことを示すデータとして引用されることが多いようだ。 しかし、国別の社会の自由度の比較をここから導き出すのは無理がある。 例えば、この調査の結果から、北米・中南米で、プエルトリコは自由の国で、チリは不自由の国、米国はその中間などと言ったところで何か意味があるだろうか。ヨーロッパ・中央アジアについて、フィンランドは最も自由な国でギリシャは最も不自由な国と言うのも空しい。
この調査結果は、各国の自由度や抑圧度をあらわしているのではなく、むしろ、各国民の人生態度をあらわしているに過ぎないと考えるのが妥当だ。 そういう風に結果をとらえれば、この調査結果も、なかなか味わい深いということになろう。 ラテンアメリカ人のうち、プエルトリコ人やメキシコ人は何でも明るく考えるが、ボリビア人やチリ人は少し深刻に人生を考える傾向にある。しかしラテンアメリカ人は、他の大陸の国民と比較すると、人生に対して概して明るく考える傾向がある。人生態度としては、ラテンアメリカで最もシリアスなチリ人でも、アフリカで最も楽天的な国民と同程度の感じ方にすぎない。 東アジア・太平洋諸国の中ではベトナムが最も高く、日本が最も低い。それぞれの点数は、8.07、6.05であり、かなり差が大きい。ベトナムの得点はヨーロッパや中東・北アフリカ、サハラ以南アフリカの最高得点を上回っており、世界の中でもかなり楽天的であり、一方で、日本の結果は、世界の中で下から3番目である。 日本以上に得点が低いことで目立っているのはヨーロッパのギリシャ、中東のレバノンである。ギリシャでは、なお、経済危機によって尾羽打ち枯らした意識状態が続いていることが示されている。 ● 人生が不自由だからと言って 嘆かない日本人 人生が自分の自由になる方がよいに決まっているが、自由にならないからと言って、それほどつらいかどうかは人によって異なるのではないか。各国の国民がこの点をどう考えているかをさぐるため、世界価値観調査の別の幸せかどうかの設問で幸福度を測り、人生は自由になるかの平均点との相関を調べてみよう。 図3-2-2では、X軸に前図と同じ人生は自由になるかの平均点をとり、Y軸に幸福度、すなわち「非常に幸せ」と「やや幸せ」という回答の割合をとり、両者の相関を調べている。