人々はChatGPTを何に使っているのか?:OpenAI公開の数字から見えた7つの傾向

AI業界について比較的頻繁に記事を書く者として、わたしが自分自身に常に問いかけ、逆に何らかのかたちで問いかけられる質問がひとつある──大規模言語モデルは実際のところ何のために使われているのか?

このたび、OepnAIの経済研究チームが、人口レベルでその質問へ答えるのに大きく貢献した。この種として初めてとなる全米経済研究所の研究報告書を(ハーバード大学の経済学者デイヴィッド・デニングと共同で)発表し、人々が結局のところ時間の経過やさまざまなタスクにわたってChatGPTをどのように使っているのか、詳細を明らかにしたのだ。

ほかの研究で自己申告式の調査を用いてこの種の利用データを推定しようとしたことはあったが、今回の研究報告書は、初めてOpenAIの内部ユーザーデータへ直接アクセスした調査結果である。そのため、未だに圧倒的人気を誇る大規模言語モデル(LLM)アプリケーションであるChatGPTの信頼性の高い利用統計データを、かつてないほど直接的に垣間見ることができる。

65ページに及ぶ情報密度の濃いこの報告書を読み込んだ結果、人々が現在OpenAIを利用している様子について、7つの最も興味深いことや驚くべきことを発見した。以下にそれを紹介する。

OpenAIはいまでも猛スピードで成長している

ChatGPTの人気はしばらく前から知られていたが、この報告書は、まさにここ数カ月でこのLLMがどれほど大きくなっているのかということを、直接明らかにしている。ChatGPTの消費者向けプラン(無料、Plus、Pro)の週間アクティブユーザーを測定しただけでも、ChatGPTのユーザーは2024年初頭に1億人を突破し、25年初めには4億人を超えるまでに増加した。OpenAIによれば、現在は7億人以上、つまり「世界の成人人口のほぼ10%」に達しているという。

図3:ChatGPTの消費者向けプラン(無料、Plus、Pro)の週間アクティブユーザー数。22年11月から25年9月までの6カ月毎のスナップショット。 --------------------------------

右肩上がり……しかも最近はかつてないほどの増加スピード。

IMAGE: OpenAI

OpenAIは計測値に若干の誤差があることを認めている。複数のデバイスで利用している一部のログアウト状態のユーザーや、異なるメールアドレスで複数のアカウントを保持している一部のログイン状態のユーザーが、二重にカウントされているためだ。また、ほかの報告では、有料でChatGPTを利用しているユーザーはまだごく少数であることが示唆されている。しかしそれでも、少なくともOpenAIのLLMを試したいと思っている膨大な数の人々は、まだ急速に増加している段階にあるようだ。

そのようなすべての新たなユーザーも、まさにOpenAIが毎日処理しているメッセージ数の大幅な増加につながっている。その処理数は、24年6月に約4億5,100万件だったものが、25年6月には26億件を超えるまでに増加した(月末近くの1週間の平均)。この数字をわかりやすくするために触れておくと、グーグルが3月に発表した一日の平均検索数は140億件だ。これは、数十年にわたりインターネット検索の紛れもないリーダーとして実績を積んだ上での数字である。

……しかし、長期ユーザーの間では利用の伸びが頭打ちになっている

図4:ChatGPT消費者向けプラン(無料、Plus、Pro)の一日のメッセージ量(リクエスト送信ユーザーのサインアップ日別)。報告された数値は、過去90日間の移動平均。Y軸は、24年第1四半期末(24年4月1日)の「全コホート」の報告値を基準として標準化した指数。 --------------------------------

ここ数カ月のChatGPTの全体的な利用数増加の大部分は、新規利用者が牽引した。

IMAGE: OpenAI

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