金価格、初の3300ドル台 貿易戦争で安全資産に買い

4月16日、金現物が取引で初めて1オンス=3300ドルを突破し、過去最高値を更新した。写真は金地金。ミュンヘンで1月撮影(2025年 ロイター/Angelika Warmuth)

[16日 ロイター] - 金現物が16日の取引で初めて1オンス=3300ドルを突破し、過去最高値を更新した。貿易戦争の激化で安全資産への需要が高まっている。

金現物は一時、3317.90ドルまで上昇し、最高値を更新。0825GMT(日本時間午後5時25分)現在、2.7%高の3314.29ドルで取引されている。

ニューヨーク金先物は2.8%高の3330.30ドル。

トランプ米大統領は15日、加工済み重要鉱物の輸入依存に関する国家安全保障上のリスクについて調査を開始する大統領令に署名。全ての重要鉱物輸入に対して新たに関税が課される可能性がある。 もっと見る

サクソバンクのコモディティー戦略責任者、オーレ・ハンセン氏は「トランプ大統領が重要鉱物、半導体、医薬品の調査を命じており、貿易戦争が緩和される兆しはない。資金が再び株式から安全資産に向かっている」と指摘。

「複数の大手金融機関が最近、金価格の見通しを引き上げており、投資家の間に買い安心感が広がっている」と述べた。

ANZは16日、年末の金価格の予想を3600ドルに、6カ月後の予想を3500ドルにそれぞれ引き上げた。

ドル指数(.DXY), opens new tabが0.5%下落していることも、金価格の支援要因。

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