U-17日本代表が90+6分PK被弾…ベトナムに土壇場で追いつかれてW杯出場決定は持ち越しに
土壇場ドロー
U-17日本代表は7日、AFC U17アジアカップサウジアラビア2025のグループリーグ第2節でU-17ベトナム代表と対戦し、FW吉田湊海(鹿島ユース)の2試合連続ゴールで先制するも後半アディショナルタイムに追いつかれて1-1で引き分けた。11月にカタールで行われるU-17ワールドカップの出場権決定は最終節に持ち越しとなっている。
日本は初戦のUAE戦(○4-1)から先発を3人変更。布陣は変わらず3-4-2-1で今大会初出場のGKエジケ唯吹ヴィンセントジュニア(鳥栖U-18)を最後尾に、3バックの中央には初戦をボランチで出場したMF登録の樺山文代志(興國高)が入った。両脇はDF篠崎健人(市立船橋高)とDF藤井翔大(横浜FMユース)で、右ウイングバックはこの日が16歳の誕生日であるMF長南開史(柏U-18)、左ウイングバックは今大会初出場のMF姫野誠(千葉U-18)。MF神田泰斗(大宮U18)と前節途中出場のMF野口蓮斗(広島ユース)の2ボランチ、吉田とFW加茂結斗(柏U-18)の2シャドーが中央に並んでFW浅田大翔(横浜FM)が1トップを務めた。
最初にゴールに迫ったのはベトナム。前半7分、野口のバックパスをMFチュー・ゴック・グエン・ルックに掻っ攫われるとペナルティエリア内に侵入されたが、篠崎と樺山で挟み込んでシュートは打たせなかった。一方の日本は同13分、前節1アシストの藤井がアーリークロス気味にPA内に蹴り込むと神田がワンタッチシュートで合わせるも、GKの好セーブに阻まれた。 それでもこのプレーで得たCKを姫野が蹴ると、吉田がマークにつく相手選手を右手で制してフリーになり、ドンピシャヘッドでゴールネットを揺らした。吉田は初戦でも先制ゴールを含む2得点。エースが今大会3点目を奪って幸先よく先制に成功した。 追いかけるベトナムは速攻を中心に同点を狙う形となり、樺山を中心とした守備陣がリスク管理をしながら対応。日本もなかなかチャンスを作れない中で神田が前線に顔を出すなどして追加点を目指していった。前半33分には右CKを吉田が頭で合わせると相手に当たったボールをゴールライン際から浅田が折り返して再び吉田がヘディングシュートを放ったが、枠の左に外れた。 前半42分には姫野が中央に切り込んで浅田に預けると、落としを受けた吉田がブレ球ミドルシュート。これはGKにセーブされて1点リードのまま前半を終了した。廣山望監督はハーフタイム明けからFW小林志紋(広島ユース)を加茂との交代で送り込んだ。立ち上がりの4分、長南が右サイドでボールを収めた浅田をインナーラップで追い越す。そのままボールを受けて角度のないところから思いきりよくシュートしたが、GKに反応されて追加点とはならなかった。
後半17分、MF田中遥大(FC東京U-18)が長南との交代で出場。同25分にはMF加藤海輝(横浜FMユース)が野口に代わってピッチに入った。すると直後の同26分、右サイドで吉田が田中からボールを引き出して前線に位置する加藤にパス。加藤は右足でゴールを狙うも枠の上に外れた。
その後も日本が敵陣で試合を進め、姫野のドリブル突破やCKの流れから吉田が際どいシュートを放つなどして2点目を狙った。ただスコアが動かずにいると後半45+5分、ベトナムGKのパントキックが日本のゴール前に溢れたところにFWチャン・ジャン・バオが反応。飛び出してきたGKエジケよりも一歩早くボールに触れるとGKに倒される形となり、ベトナムがPKを獲得した。 このPKを後半45+6分、チャン・ジャン・バオが決めて土壇場で同点。そのままタイムアップを迎え、1-1の引き分けに終わった。●AFC U17アジアカップ2025特集