米農場捜索中に1人死亡、裁判所は一部移民取り締まり手法の停止命令
[ワシントン 11日 ロイター] - 米労働者擁護団体は、移民取り締まり当局の強制捜査を受けていたカリフォルニア州の農場で労働者が11日に死亡したと発表した。一方、裁判所はトランプ政権に対し、不法移民への一部取り締まり手法を停止するよう命じた。
今回の取り締まり活動では、移民の権利を擁護する数十人の活動家と連邦捜査官が10日に南カリフォルニアで対峙。国土安全保障省(DHS)によると、大麻栽培会社グラス・ハウス・ファームズの2カ所を対象とした今回の捜索で不法滞在者約200人を拘束した。
また、当局は農場で10人の未成年者も発見。児童労働法違反で調べているという。
同社からはコメントを得られていない。
現場の写真や動画によれば、ヘルメットにフェイスマスク姿の連邦捜査官が怒ったデモ隊に催涙ガスや発煙筒を使用し、10日に農場が大混乱に陥っている様子が映っている
農場労働者組合によると、数人の労働者が負傷したほか、捜索中に建物から9メートル落下して負傷した男性1人が11日に死亡した。家族によると、死亡したのはハイメ・アラニスさん。
DHSは「彼は法執行機関に追われていたわけではなく、グリーンハウス(温室)の屋根に登り、落下した」としており、この男性の死について捜査官に責任はないとの認識を示した。
一方、カリフォルニア州の裁判所は11日、トランプ政権が強制送還の対象を捜索する際に移民を人種的にプロファイリングすることや、拘束中の移民による弁護士との面会権を否定することを禁じた。
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Washington-based award-winning journalist covering agriculture and energy including competition, regulation, federal agencies, corporate consolidation, environment and climate, racial discrimination and labour, previously at the Food and Environment Reporting Network.