イギリスも16歳未満のSNS禁止を発表。オーストラリアよりさらに厳格
オンラインゲームもライブ配信も禁止!
イギリスのキア・スターマー首相は、オーストラリアのモデルにならって、16歳未満のSNS利用を禁止すると発表しました。
未成年のSNS利用の増加が、うつや不安から睡眠の質の低下まで、さまざまな心身の健康被害につながっているという科学的研究に基づいて、オーストラリアは昨年12月、世界で初めて未成年のSNS利用を禁止しています。
オーストラリアが先駆け
この画期的なオーストラリアの法律は、16歳未満のすべての人が、TikTok、Facebook、Instagram、Threads、X、Snapchat、YouTube、Reddit、Twitchといったプラットフォームでアカウントを持つことを禁止しています。一方で、WhatsAppやSignalのようなメッセージングサービス、そしてAIチャットボットは対象外となっています。
オーストラリアでの禁止以来、マレーシアからブラジル、EUまで、世界中の数十の政府が後に続き、独自の対策を導入してきました。アメリカはオーストラリアのように禁止する道は選んでいませんが、ここ最近注目を集めた訴訟では、依存性を生む設計で未成年に悪影響を与えてきたとして、その責任が問われています。
イギリスはさらに厳しく
今回のイギリスの禁止は、これまでに導入されてきた中で最も広範囲に及ぶSNS禁止になります。オーストラリアでの禁止プラットフォームに加えて、オンラインゲームやライブ配信、見知らぬ人とのチャットといった機能の利用も制限。イギリス政府はまた、恋人のように振る舞うAIチャットボット対して、18歳未満のユーザーを禁止するよう求める予定です。
また、18歳未満のユーザーには夜間のデジタル制限や、無限スクロールの合間に休憩を入れる仕組みについても検討しています。詳細は、7月に明らかになるとのことです。
イギリス政府は、「害を減らし、ウェルビーイングを高め、若い人たちにより健やかな子ども時代の時間を多く過ごしてもらうため」と伝えています。
イギリス政府によると、この決定は、全国的な意見調査で親の10人に9人が16歳未満のSNS禁止を支持していることがわかった後に下されたとのことです。政府自身が最大級の意見聴取の取り組みと位置づけるこの調査では、若い人たちの3分の2も、未成年が一部のSNSを利用できないようにすべきだという点では同意していることがわかりました。
年齢確認がどのように機能するのかについてはまだ不明なのですが、それはこの措置自体がまだ議会に提出されていないからです。最初の規制は年内に導入され、施行は2027年春が見込まれています。
イギリス政府は、16年以上前から開設されているSNSアカウントを持つ成人や、クレジットカードを連携している人、ほかの方法で年齢確認済みのメールアドレスを連携している人に関しては、年齢確認を受ける必要はないと述べています。
イギリスの既存の法律であるオンライン安全法のもとでは、アダルトサイトへアクセスする際に写真付き身分証明書やセルフィーのアップロードによる年齢確認がすでに導入されています。その方法ですでに年齢確認を済ませている成人は、改めて確認を受ける必要はないようです。
すり抜ける子どもたち
とはいえ、年齢確認は言うほど簡単なことではありません。一律のSNS禁止が次々と広がっていることに懸念があり、ルールを守らせるのは難しいだろうという意見もあります。
オーストラリアでは実際にルールが破られていて、VPNを使用して他国からアクセスしているように見せかけて年齢確認をかいくぐったり、年齢確認のセルフィーをアップロードする際に口にヒゲを描くといった驚くほど単純な手口で、簡単にすり抜けているケースが多発しています。
オーストラリアで行なわれた調査では、アンケートに答えた親の10人に7人が、禁止にもかかわらず自分の子どもがいまだにFacebook、Instagram、Snapchat、TikTokを利用していると答えた、と報告されています。
イギリスでも、オンライン安全法がかえって裏目に出て、ユーザーをインターネットのさらに悪い使い方へと追いやってしまったケースがあると分析でわかっています。
スターマー首相は記者団に対して以下のように述べています。
他の法律でもすり抜けは可能ですが、「また10代の子がなんとかして酒を手に入れた。だから、子どもに酒を売ってはいけないというルールは、もうなくしてしまおう」とはいきません。すり抜けられるから意味がないという批判を私は、どうしても受け入れられないのです。
イギリス政府はむしろ、この禁止を文化の転換として打ち出しています。今すべての10代をSNSから遠ざけることはできないかもしれませんが、これからの世代がSNSに依存して抜け出せなくなる流れを断ち切ることで、その先にある危険から子どもたちを守ろうということです。
これは一線を画すものです。大手テック企業子どもたちを守るために自分たちで手を打つ機会がありましたが、それを生かせませんでした。ですが私たちが介入し、子どもたちを守り、親を後押しし、将来の世代のための新しい当たり前を打ち立てます。
とスターマー首相は述べています。