王将戦第1局 永瀬九段先勝 藤井王将とスピード勝負 1分将棋制す

第75期王将戦七番勝負第1局2日目、投了して一礼する藤井聡太王将(右)。左は勝利した永瀬拓矢九段=静岡県掛川市の掛川城二の丸茶室で2026年1月12日午後7時36分、渡部直樹撮影

 11日から静岡県掛川市の掛川城二の丸茶室で指されていたALSOK杯第75期王将戦七番勝負(毎日新聞社、スポーツニッポン新聞社特別協力、ALSOK特別協賛)の第1局は12日午後7時36分、挑戦者の永瀬拓矢九段(33)が137手で藤井聡太王将(23)に先勝した。永瀬九段は開幕前、王将奪取の戦略として第2局までに白星を挙げる「拮抗(きっこう)したスコア」を目標に掲げており、絶好のスタートを切った。

 持ち時間各8時間のうち残り時間は永瀬九段1分、藤井王将1分。第2局は24、25の両日、京都市伏見区の伏見稲荷大社で行われる。

 永瀬九段の封じ手(69手目)は、飛車の利きを生かして金が進軍する2六金。「永瀬九段の攻めの方が早そう」が控室の評判だった。

 たびたび考慮に沈み、苦しげな表情を見せる藤井王将は8筋に歩を何枚も投入して玉を危険地帯に誘い込む一方で、自玉は3二玉(80手目)と逃げ、どちらの攻めが先に決まるかのスピード勝負に持ち込んだ。最後は互いに残り時間1分となる秒読みの中で永瀬九段が抜け出した。

 立会の神谷広志八段は「永瀬九段の2六歩(63手目)の攻め手順は見事だったが、藤井王将が先手玉を攻めつつも自玉を3二玉と逃がしたのも絶妙だった。均衡の取れた戦いが長く続く大熱戦だった」と振り返った。

 永瀬九段は過去に2日制タイトル戦に4回登場し、いずれも3連敗スタートで、初めての白星発進となった。【丸山進、新土居仁昌】

[先]永瀬 [後]藤井

<1>2六歩  (2)8四歩

<3>2五歩  (4)8五歩

<5>7六歩  (6)3二金

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