【毎日書評】大人の学びに立ちふさがる「7つのバイアス」の壁とは?(ライフハッカー・ジャパン)

「学びが必要なのは、新入社員や若手だけ」 「ある程度経験を積んだら、もう学ぶ必要はない」 こう考えている人は、とくに50〜60代に多く見られます。 このバイアスがあると、キャリアが長くなるほど学びから遠ざかってしまったり、学ぶ機会そのものが減ってしまったりする悪循環が生まれます。(42〜43ページより) しかし実際には、50歳や60歳になったとしても学ぶことは可能。日々のなかで「気づき」や「学び」を得ることはあって当然なのです。(42ページより)

「学ぶには、大学や専門学校に通うべき」「講座や資格所得コースを受講しないと」というような思い込みがあると、「学び=なにかに申し込むこと、学校に通うこと」と狭く考えてしまいがち。しかし、本や動画、仕事やSNSのなかにさえ学びの機会はあるはずです。学校に行かなくても、私たちは日常的になんらかの情報を得て、学んでいるのです。(43ページより)

とくに中堅以上の世代に多いのが、「現場がいちばん」「座学は役に立たない」という考え方。もちろん現場は大切ですが、それだけでカバーしきれないこともいろいろあります。 「現場で学べば十分」という思い込みが、かえって成長を妨げている可能性はありますし、本や座学による学びもかなり役に立ちます。(44ページより) 世の中の真実は「二項対立(A or B)」の両極にはなく、そのいずれもが重要である場合(A and B)が大半であるということ。「経験か? 座学か?」「現場か? 理論か?」ではないのです。(44ページより)

学びの成果は「地頭のよさ」よりも「習慣」に左右されることが科学的にも証明されており、「自分は頭が悪い」というのは、かなりの思い込みにすぎません。(45ページより) そこで立ち止まらず、自分らしい学びの習慣をつくることのほうがはるかに大切だということです。(45ページより)

「勉強が苦手だから」というような自信のなさは、過去の経験から生まれることが少なくありません。しかし、大人になってからの学びと、学生時代のテスト勉強はまったく別のもの。学生時代に成績がよくなかった人でも、大人になって学びなおし、ビジネスで成功することは多いのです。(46ページより)


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現状維持とは「変化しないこと」ではなく、「徐々に取り残されること」。いまの時点でうまくいっているからといって、未来も同じとは限らないのです。しかし新たなスキルを学ぶことは、章らの選択肢を増やすことにもつながります。学びによって「将来」を少しだけ先取りすることが、学びの第一歩なのです。(47ページより)

「学ぶならできるだけ短時間で」という考えは、「時短」を思考しがちな人によくみられるバイアス。もちろん効率的に学ぶことも大事ですが、そもそも学びとは「最短ルートで“正解”にたどり着くこと」ではなく、試行錯誤と経験を積み重ねながら探究を深めていくことも重要なのです。(48ページより) さまざまなリサーチによって明らかになったことが解説されているとはいえ、決して難解ではなく、むしろ理解しやすいところが本書の魅力。自分自身のなかで眠る学びの欲求を目覚めさせるために、活用してみてはいかがでしょうか。 >>Kindle unlimited、500万冊以上が楽しめる読み放題を体験! Source:

印南敦史

ライフハッカー・ジャパン
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