「小型iPhone SEを復活させて」──手放せない理由SNSで話題 どこが“ちょうどいい”と評価されるのか
MMD研究所が公開したのは、9月12日から9月21日にかけて実施した大規模調査だ。メインで使用しているスマートフォンを把握しているiPhoneユーザー1万6617人、Androidユーザー1万7704人を対象に、利用シリーズを聞いたところ、iPhoneでは「iPhone SE(第2世代、第3世代を含む)」が18.6%で最も多く、次いでiPhone 16が17.8%、iPhone 15が16.8%となった。AndroidではAQUOSが25.7%で最多、続いてXperiaが17.5%、Google Pixelが15.0%だった。 調査期間がiPhone 17発売前であったことや、サンプル数が3万件超と非常に大規模であることから、SNSでは「信頼性が高いデータ」と評価する声もある。
iPhone SEを使い続ける理由としては、「どの新しいモデルが出ても“ホームボタンがないから”という点に尽きる」という意見が多い。SEユーザーの多くが「ホームボタン」に強い愛着を持ち、それが買い替えをちゅうちょさせている構図が見える。 価格に関する意見も目立つ。「iPhoneには“1円などの格安で購入できる”というイメージが定着しすぎて、高価格なハイエンドモデルが売れていないのでは」という声に対し、「AQUOSやXperiaも売れているのはエントリーモデル」「iPhone 16eもいずれ安価に提供される端末になる」といった回答が寄せられ、端末価格と購買行動の関係が議論された。 今回の調査データはメインスマホの利用状況を示すものだが、SNSには「社用スマホとしてSEが配られているからでは」「社用携帯をメインと呼ぶかは疑問」というやりとりも見られる。調査元が“大規模標本でのメイン利用”を前提としていることへの解釈違いも一部で見受けられた。 調査の母数については、「3万件では“日本”と銘打つには少なすぎるのでは」という声に対し、「信頼水準95%・誤差±3%なら1000人で十分。3万件はむしろ大規模」とする反論が寄せられ、統計的な妥当性についての議論にも発展した。 世代区分を巡る意見もあった。「iPhone SEを3世代分まとめるなら、他もまとめるべき」「iPhone 17から15までを全部まとめるべき」といった主張に対し、「シリーズモデルはProやPlusを含めてまとめているので比較として妥当」とする声もあり、分類方法の理解に揺れがあった。
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SNSにはSEを評価する声が非常に多く、コメントの大半はSEの「使いやすさ」や「持ちやすさ」を称賛する内容だった。 「コストパフォーマンスが最高」「iPhone SEが至高」「iPhone SEが一番使い勝手が良い」「4.7インチでA15を搭載した最小で最高性能の端末」「ゲームをせず、Xや決済アプリを使う程度なら十分」「コンパクトで軽い」「片手で操作できる唯一の選択肢」といった声が続き、画面大型化が進む現行モデルへの不満も随所にみられる。 特に多かったのは「ホームボタン」への支持だ。「ホームボタンこそが正義」「指が小さいのでSEしか無理」「顔認証より指紋認証が便利」「暗い場所ではFace IDが失敗しやすい」といった投稿が並び、操作性の好みがSE人気につながっている様子が分かる。 中には「Appleは小さいスマホを出せば売れる」「初代のようなサイズ感の新機種を出してほしい」「SEが最後の希望」といった、メーカーへの要望も多い。 また、「iPhone SEが日本の市場を回していると言っても過言ではない」「SEから13や中古の15に機種変更する人が多い」といった、販売現場での実感に基づく意見も寄せられ、SEの存在感の大きさを指摘する声が目立った。
今回のSNSでの議論を総じてみると、iPhone SEが首位となった背景には、単に価格の安さだけでなく、「ホームボタン」「指紋認証」「片手操作」「小型サイズ」という複合的な要素があることが分かる。特に、スマートフォンの価格やサイズについては年々上昇傾向にあることから、iPhone SEは「ちょうどいい」のかもしれない。画面大型化と高額化が進むiPhoneにおいて、SEは“手頃で使いやすいスマホ”という象徴的な存在になっている。 MMD研究所の調査結果は、こうしたユーザー心理の表れといえる。SNS上では多くのSEユーザーが共感とともに自らの利用理由を語り合う場となった。「小型iPhone SEを復活させてほしい」という声も根強く、理想とされるディスプレイサイズはおおむね4~4.7型となっており、現在主流の6型クラスよりもはるかに小さい。 2025年3月には、「iPhone 16e」が登場したことにより、2月下旬には大手キャリアのオンラインショップで在庫切れが相次ぎ、中古スマートフォンの売れ行きが増加するなど、新製品ではなく旧製品に注目が集まる異例の事態となった。 iPhone SE(第3世代)は、ホームボタンと指紋認証のTouch ID、4.7型の液晶ディスプレイを搭載したモデル。「iPhone 8」をベースとするボディーの横幅は67.3mmとスリムで、丸みを帯びた縁のおかげで持ちやすい。新品の価格は6万円台からだった。 一方、iPhone 16eは、6.1型の有機ELディスプレイや「iPhone 16」と同等の「A18チップ」を搭載し、生成AI機能「Apple Intelligence」に対応する。価格は、高機能化だけでなく円安の影響を受け、iPhone SE(第3世代)の最低容量よりも約3万円高い9万9800円からとなっている。 伊藤忠グループのBelongでコンシューマ事業部門長を務める大野正稔氏は、iPhone SEについて「ホームボタンが付いており、2025年現在となってはユニークな端末」とし、「ホームボタンがあって、コンパクトなサイズ感で、手頃な価格」と評価している。 中古スマートフォンの販売サイト「にこスマ」への訪問者数と販売数は、「iPhone 16eが発表された週と前週を比較すると、およそ2倍に増えていた」(大野氏)という。「期待されていたホームボタン付きのiPhone SE(第4世代)が出ず、結果としてiPhone SEの新品在庫がなくなり、なくなく中古に手を出す人が増えた」ことが要因となっており、いまだに根強い人気があることが分かる。
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