スバル「インプレッサ」、ハッチバックはスポーツ、セダンはG4を名乗り155万円~4代目誕生【今日は何の日?11月30日】
2011年(平成23)年11月30日、スバルはモデルチェンジした4代目「インプレッサ」を同年12月30日発売すると発表した。4代目インプレッサは、シンメトリカルAWDや初搭載のEyeSight(アイサイト)などの安全装備によって、インプレッサならではの走りのポテンシャルが引き上げられた。
レオーネの後継、レガシィの弟分として誕生したインプレッサ
1992年にデビューしたスバル初代「インプレッサ・セダン」インプレッサは、「レオーネ」の後継として、また「レガシィ」よりひと回り小さい弟分として1992年にデビューした。ボディタイプは、サッシュレスの落ち着いた雰囲気の4ドアセダンとコンパクトなラゲッジを持つ5ドアのスポーツワゴンの2種だが、セダンにはトップグレードとして高性能ターボエンジンを搭載したWRXが設定された。
1992年にデビューしたスバル初代「インプレッサ・スポーツワゴン」エンジンはすべて水平対向4気筒で、WRX専用の240ps/最大トルク31.0kgmを発揮する2.0L 4気筒DOHC インタークーラーターボ(EJ20型)を筆頭に、1.8L SOHC(EJ18型)、1.6L SOHC(EJ16型)、1.5L SOHC(EJ15型)の4機種で構成。駆動方式は、MTにはビスカスLSD付センターデフ式4WD、ATにはトルクスプリット式4WDを組み合わせ、1.6Lと1.5Lの下位モデルにはFFも用意された。
一方でインプレッサはさらなるイメージアップのため、1993年にインプレッサWRXベースのラリーマシンで世界最高峰のWRCへ挑戦。WRXはすぐに実力を発揮し、WRCで1995年から3年間マニュファクチャラーズタイトルを獲得するという、日本初の偉業を成し遂げ、インプレッサWRXは日本を代表するスポーツモデルへと駆け上がった。
●丸目→涙目→鷹目とフロントマスクが変わった2代目インプレッサ
2000年8月にデビューしたスバル2代目「インプレッサ」。前期型の丸目が特徴2000年8月に、インプレッサは初めてのモデルチェンジで2代目に移行。初代同様セダンとスポーツワゴンが設定された。
2002年のマイナーチェンジで涙目になった2代目「インプレッサ」スタイリングは、現行のヘキサゴングリルの原型となった台形グリルと、特徴的な「丸目」ヘッドライトを採用。水平対向エンジンは、WRX用250psの2.0L インタークーラーターボとNA(EJ20)と、1.5L(EJ15)、1.6L(EJ16)が用意され、WRX STiには280ps/38.0kgmの2.0L インタークーラーターボに6速MT、ビスカスLSD付センターデフ式4WDが組み合わされた。
2005年のマイナーチェンジで鷹目になった2代目「インプレッサ」そんな2代目インプレッサも、2002年11月にマイナーチェンジで「丸目」から「涙目」、さらに2005年のマイナーチェンジでは「涙目」から「鷹目」へと、ヘッドライトが変更されて注目を集めた。
ハッチバックを設定してイメチェンを図った3代目インプレッサ
2007年6月、インプレッサは3代目に移行。スポーツワゴンに代わって5ドアハッチバックが投入され、セダンは翌2008年10月に「インプレッサアネシス」を名乗ってデビューした。
2007年デビューしたスバル3代目「インプレッサ・ハッチバック」ハッチバックのボディは、先代より大きく3ナンバーとなり、室内スペースが大幅に拡大された。スタイリングは、フード前端からリアまで流れるようなボディラインとサイドに走るエッジのきいたキャラクターラインでスポーティさが強調された。
2007年デビューしたスバル3代目「インプレッサ・ハッチバック」のリヤビュー水平対向エンジンは、最高出力110ps/最大トルク14.7kgmを発揮する1.5L DOHC、ラインアップの中心となる140ps/19.0kgmの2.0L SOHC、トップグレード用の250ps/34.0kgmの2.0L DOHC インタークーラーターボの3機種を設定。 トランスミッションは、スポーツシフト付き電子制御4速ATと5速MTが組み合わされ、駆動方式はFFと4WDが用意された。
WRXが独立モデルとなった4代目インプレッサ
スバル4代目「インプレッサ」2011年11月のこの日、インプレッサは4代目に移行。この世代から、5ドアハッチバックは「インプレッサスポーツ」、4ドアセダンは「インプレッサG4」と名乗るようになり、またクロスオーバーSUV「XV」やスポーツモデル「WRX」はインプレッサの派生車ではなく、それぞれ独立モデルとなった。
スバル4代目「インプレッサ」スポーツ、G4とも、ヘキサゴングリル、ホークアイヘッドライト、張り出したホイールアーチといった「レガシィ」に類似したスタイリングを採用。ボディサイズは先代と同等だが、ホイールベースは25mm長く、室内空間は広くなった。
パワートレインは、水平対向エンジンの最高出力115ps/最大トルク15.1kgmの1.6L 4気筒DOHC、150ps/20.0kgmの2.0L 4気筒DOHCの2種エンジンと、リニアトロニックCVTの組み合わせ。エンジン本体の改良や車両の軽量化、CVTの採用などで、1.6Lエンジン車の燃費は、先代の1.5Lエンジン車よりも20%向上した。
2011年デビューしたスバル4代目「インプレッサスポーツ」の各部詳細安全性については、滑りやすい路面などで車両の安定性を確保するVDCを全車に標準装備。またこの世代からEyeSight(ver.2)の装着車を設定し、予防安全にも対応した。
車両価格は、インプレッサG4とインプレッサスポーツは、同グレードで同一価格に設定されており、155.4万~199.5万円(2WD)/169.05万~233.1万円(4WD)に設定された。
スバル4代目「インプレッサ」のシャシー・・・・・・・・・・看板モデルのWRXが別車種となったことで、4代目インプレッサはやや地味な印象となったが、ベースにあるシンメトリカルAWDの走りの魅力もあり、ライバル車と比べて総合的に見て評価は高い。それを裏付けるように、中古車市場ではコスパが良いと根強い人気を維持している。
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