暗号資産強気派が10億ドルを超える清算──ビットコインでは単一で2億ドルの損失も(CoinDesk JAPAN)
6月12日、暗号資産(仮想通貨)の強気派は大きな打撃を受けた。主要取引所で11億5000万ドル(約1667億5000万円、1ドル=145円換算)を超えるレバレッジポジションが清算され、ここ数カ月の暗号資産市場で最も激しい一日となった。 最大の清算は、バイナンス(Binance)におけるビットコインのロングポジションで、2億ドル(約290億円)に相当し、今年に入ってから単発では最大の損失の一つとなった。取引所はデータを公表していないため、このポジションの背後にどのような会社や個人がいたかはわからない。 Coinglassのデータによると、24時間で24万7000人以上のトレーダーが清算された。ロングトレーダーが最も大きな打撃を受け、10億ドル(約1450億円)を超える損失となった。これは、サークル(Circle)の注目度の高いIPO(新規株式公開)とアメリカに特化したDeFi関連の話題の再燃に支えられた1週間の強気相場の後、過度に楽観的なポジションが取られていたことを反映している。 アジア取引時間の午後、ビットコイン(BTC)は3%以上下落し、10万4700ドル前後で取引されている。イーサリアム(ETH)は8%下落し、2530ドルを下回った。ソラナ(SOL)やドージコイン(DOGE)などのトークンも8%以上下落し、エックス・アール・ピー(XRP)は2.20ドルまで下落した。 取引所のバイナンスとバイビット(Bybit)は、8億3400万ドル(約1209億3000万円)以上の清算を行い、他の取引所と比較して高い水準だった。 清算とは、トレーダーの初期証拠金の一部または全部の損失により、取引所がトレーダーのレバレッジポジションを強制的にクローズすることを指す。これは、トレーダーがレバレッジをかけたポジションの証拠金要件を満たすことができない(取引を継続するための十分な資金がない)場合に発生する。これは、価格変動が激しい際に連鎖反応を引き起こすことが多いリスク要因だ。 |翻訳:CoinDesk JAPAN|編集:井上俊彦|画像:Shutterstock|原文:Single Bitcoin Trader Loses $200M as Crypto Bulls See $1B Liquidations
CoinDesk Japan 編集部