オーストリア、中道3党が連立合意-極右・自由党政権樹立は回避

Jonathan Tirone

  • 財政赤字削減策巡り、一時は交渉決裂-国民党・自由党の交渉も不調
  • 来週にも新政権発足-財政赤字のGDP比縮小で妥協した可能性

オーストリアの中道政党3党が27日、連立合意に達した。選挙で議会第1党となった極右・自由党の政権樹立を回避し、来週にも新政権が発足する。2年目に入った景気後退からの脱却を目指す中、新政権は大幅な予算削減を迫られることになる。

  新連立政権は保守系与党・国民党、社会民主党、新オーストリア自由フォーラム(NEOS)から成る。交渉には151日を要した。自由党は9月の選挙で最多得票を獲得したものの、政権樹立に必要な議会多数派を形成できなかった。

連立政権樹立で合意した国民党のシュトッカー党首(中央)、社会民主党のバブラー党首(左)、新オーストリア自由フォーラムのマインルライジンガー党首

  この3党による中道連立政権樹立に向けた当初の試みは、財政赤字削減策を巡る意見の相違により、1月に決裂した。一方、その後に行われた自由党と国民党間の協議は、閣僚人事を巡る大きな隔たりがあった。

Source: Interior Ministry

  3党は今月に、改めて協議を再開した。報道などによると、欧州連合(EU)の財政ルール違反による制裁措置を回避するため、本年度の財政赤字を国内総生産(GDP)の3%以下に削減する措置で合意したという。

原題:Austria’s Moderate Parties Seal Coalition to Sideline Far Right(抜粋)

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