任天堂のゲーム機のうち発売初年度に最も成功を収めたのは?Nintendo Switch 2はどうなる?

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2025年6月5日発売の「Nintendo Switch 2」について、任天堂は2026会計年度の販売台数を1500万台と予測していますが、業界アナリストからは「控えめな予測」と指摘されています。任天堂の過去のゲーム機のリリース初年度の販売台数を振り返ることで、この「1500万台」という販売台数予測がどの程度の数字なのかをゲームメディアのPolygonが分析しました。

Which Nintendo console had the biggest launch? Not the one you’d think… | Polygon

https://www.polygon.com/nintendo/602181/all-nintendo-console-launches-ranked Polygonは任天堂の各ゲーム機の発売から1年間(正確には最初の4四半期)の販売台数を調査。ただし、任天堂がゲーム機の四半期ごとの売上高を報告し始めたのは2000年代半ばになってからであり、古いデータは年間データしか公開されていなかったり、入手が困難だったりするため、一部の数値は概算値になっているとのこと。また、古いゲーム機は三大市場(日本、北米、欧州)で発売時期がずれているケースもあるため、潜在的な売上高が鈍化していることにも「留意してください」とPolygonは注記しています。

◆1位:ゲームボーイアドバンス

初年度販売台数:約1810万台 生涯累計販売台数:8151万台(5位) 発売時期:2001年3~6月

◆2位:ニンテンドー3DS

初年度販売台数:1503万台 生涯累計販売台数:7594万台(6位) 発売時期:2011年2~3月 任天堂の最も売れた2つのゲーム機(ニンテンドー3DSとゲームボーイアドバンス)には明確なパターンがあります。それは、任天堂が圧倒的なシェアを誇っていた携帯型ゲーム機市場において、大ヒットゲーム機(ゲームボーイとニンテンドーDS)の後継機だったということです。任天堂はゲームボーイが10年にわたって市場を席巻した後、ゲームボーイアドバンスに非常に期待を寄せ、初年度に驚異的な2400万台の販売台数を予測しました。一方、ニンテンドー3DSは任天堂史上最大のヒット作であるニンテンドーDSの後継機です。どちらも好調な売れ行きを見せましたが、どちらも先代機を超えるヒットとはなりませんでした。

◆3位:Nintendo Switch

初年度販売台数:1486万台 生涯累計販売台数:1億5212万台(2位) 発売時期:2017年3月

◆4位:Wii

初年度販売台数:1317万台 生涯累計販売台数:1億163万台(4位) 発売時期:2006年11~12月 Nintendo SwitchとWiiは初年度の販売台数が1000万台を超えており、累計販売台数も1億台を超えています。四半期ごとにどちらも驚くほど安定した販売台数を記録しており、間違いなく任天堂が今後販売するすべてのハードウェアのあるべき姿であり、Nintendo Switch 2でも同じような販売ペースが期待されるでしょうとPolygonは記しています。

◆5位:ニンテンドーDS

初年度販売台数:883万台 生涯累計販売台数:1億5402万台(1位) 発売時期:2004年11月~2005年3月 前モデルに相当するゲームボーイアドバンスが発売当初爆発的な売上を記録したことを考えると、ニンテンドーDSがそれほど好調なスタートを切れなかったのは驚きです。しかし、ローンチタイトルがそれほど優れたラインナップではなく、かなり奇抜なデザインだったことが、ニンテンドーDSの初年度販売台数の伸び悩みに大きく影響した可能性をPolygonは指摘しています。それでもニンテンドーDSは最終的に膨大な数のカジュアルユーザーを獲得しました。

◆6位:ニンテンドー ゲームキューブ

初年度販売台数:670万台 生涯累計販売台数:2174万台(10位) 発売時期:2001年9月~2002年5月

◆7位:NINTENDO64

by Farley Santos

初年度販売台数:580万台

生涯累計販売台数:3293万台(9位) 発売時期:1996年6月~1997年3月 PlayStationが台頭していた時代に発売されたニンテンドー ゲームキューブとNINTENDO64は、任天堂の家庭用ゲーム機としては、発売当初はまずまず好調だったものの、ソフトウェアのサポート不足により衰退の一途を辿りました。ニンテンドー ゲームキューブは発売初年度に累計販売台数の30%を売り上げており、これはWii Uをも上回る残念な成績です。

◆8位:ゲームボーイ

by ptra

初年度販売台数:393万台

生涯累計販売台数:1億1869万台(3位) 発売時期:1989年4月~1990年9月 ゲームボーイはテトリスの高額買収によって瞬く間に大ヒットを記録しました。しかし、ヨーロッパに進出する前の初年度の売上は、ゲームボーイとゲームボーイカラーの売上のわずか3%に過ぎませんでした。

◆9位:Wii U

初年度販売台数:391万台 生涯累計販売台数:1356万台(11位) 発売時期:2012年11~12月 Wii Uは任天堂の近年の家庭用ゲーム機としては失敗作の部類に挙げられますが、実際には好調なスタートを切り多くの販売台数を記録しました。しかしその後、壊滅的な落ち込みを見せ、ホリデーシーズンの完売を除けば、悲惨な販売台数を記録しています。

◆10位:スーパーファミコン

by Matthew Paul Argall

初年度販売台数:290万台(主に日本)

生涯累計販売台数:4910万台(8位) 発売時期:1990年11月~1992年6月

◆11位:ファミリーコンピュータ

初年度販売台数:1984年末までに250万台(日本国内のみ) 生涯累計販売台数:6191万台(7位) 発売時期:1983年7月~1987年以降 任天堂の初期の家庭用ゲーム機であるファミリーコンピュータとスーパーファミコンは、どちらも日本で好調なスタートを切りましたが、欧米での普及には長い時間がかかりました。ファミリーコンピュータは1980年代のビデオゲームバブル崩壊後の慎重な姿勢から、1986年まで欧米で本格的に発売されませんでした。一方、スーパーファミコンは欧米でセガのメガドライブに先を越され、苦戦を強いられました。

◆12位:バーチャルボーイ

生涯累計販売台数:77万台 発売時期:1995年7~8月 これらのデータを踏まえ、Polygonは「任天堂が発売初年度にNintendo Switch 2の販売台数1500万台という目標を達成、あるいは上回れば、Nintendo Switch 2は任天堂史上最も売れたゲーム機のひとつとなる可能性があります。また、発売から数カ月で売上が急落しない限り、Wii Uのような失敗作となる可能性も極めて低いでしょう」と言及。 特にNintendo Switch 2と比較すべきゲーム機はゲームボーイアドバンスとニンテンドー3DSであるとPolygonは言及しており、「どちらも任天堂が完全に支配していた市場セクターで大ヒットしたゲームの、保守的で分かりやすい後継モデルです。どちらも累計販売台数はまずまずですが、より革新的な前モデルの累計販売台数には遠く及びませんでした」と述べ、Nintendo Switch 2もNintendo Switchの累計販売台数には届かない可能性を示唆しています。

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