トランプ氏、グリーンランド編入への意欲を再表明-バンス氏訪問前に

Jordan Fabian

  • 世界の安保のため必要、防衛・攻撃双方の面で手に入れるべきと発言
  • バンス夫妻の訪問、地元住民の反発で内容の変更余儀なくされる

トランプ米大統領は26日、デンマークの自治領グリーンランドを米国に編入したいとの意向を改めて表明した。

  バンス副大統領らによる米訪問団のミッションは「世界の安全保障上、米国にはグリーンランドが必要だと伝えることだ」と述べた。

  保守系トークショー司会者ビンス・コグリアニーズ氏とのインタビューで、「防衛の観点から見ても、場合によっては攻撃の観点から見ても、グリーンランドはわれわれにとって必要な島だ。今の世界情勢を踏まえればなおさら、手に入れる必要がある」とトランプ氏は語った。

  今回の発言は、トランプ氏が返り咲きを決めて以降、側近らによる一連の訪問の意図について最も明確にしたものだ。トランプ氏は当初、バンス氏の訪問について「友好のためであり、挑発ではない」と説明していた。

  またこの日のインタビューでは、グリーンランドの人々が米国への編入を望んでいるかどうかは、自身にとって二次的な問題だと発言。「グリーンランド住民が乗り気でないとも思わないが、われわれはこれを実現しなければならないし、住民を説得する必要がある」と語った。

  バンス夫妻は、グリーンランド北西部の米軍基地に立ち寄る予定で、国家安全保障に関する説明を受けた後、駐留する米軍兵士と面会する。

  トランプ政権は当初、犬ぞりレースの観戦など、米代表団を伴った家族訪問だと説明していたが、地元の反発を受けて内容の変更を余儀なくされた。

  マイク・ウォルツ大統領補佐官(国家安全保障担当)およびライト・エネルギー長官は代表団から外され、犬ぞりレースの見学や反米デモが予想されていた中心都市ヌークなどへの訪問も中止となった。

原題:Trump Insists US Must Own Greenland as Vance Heads There(抜粋)

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