「春節」で中国人観光客殺到 「銭洗い弁天」に豆まき 北海道の撮影スポットでは迷惑行為 タイは俳優失踪事件の影響で減少した中国人誘致に躍起

残すところ、あと1日となった中国の大型連休「春節」。 この週末も、日本各地に中国人観光客が押し寄せていた。

「東京銭洗い弁天」に“春節客”の長蛇の列

東京・日本橋にできた“春節客”の長蛇の列。 沿道に沿って並んでいるが、なかなか終わりが見えてこない。

“春節客”の行列の先にあったのは金運スポット「小網神社」 この記事の画像(58枚)

約70メートルに及んだ行列の先にあったのは、最強の金運スポットと呼ばれる「小網神社」だった。

台湾の紙幣を洗っていた観光客

水でお金を洗い清めて財布に入れると金運アップの御利益があることから、「東京銭洗い弁天」と呼ばれているが、ある観光客が洗っていたのは、日本の紙幣と台湾の紙幣。

中国人観光客は、「お金持ちになりたい」、「日本でお金を稼ぐ、もうける、(お金が)欲しい」と話していた。 

銀行のカードを洗う観光客も

さらにどうしても金運にあやかりたい女性は、 中国のお札だけではなく銀行のカードも一緒に洗っている様子。

銀行のカードを洗っていた観光客は、「絶対お金持ちになるわけじゃないので、だから一生懸命頑張ってお仕事を順調に行けるように。SNSで調べてみると、ここ一番有名なところで出てきたので」と話した。

「合法的なマネーロンダリング」とSNSに投稿するのが流行

中国のSNSで大きな話題になっているこの神社。 お札を洗う様子から、「合法的なマネーロンダリング」とSNSに投稿するのがはやっているという。

浅草寺の節分の豆まきにも多くの観光客が

節分だった2日、春節客の姿は浅草にも。

浅草寺の豆まきには「DJポリス」も出動

浅草寺で行われた豆まきには、DJポリスが出動し、「福豆は立ったまま譲り合ってお受けください」と注意を呼びかけていた。 

豆まきが始まると、参加者はすごい勢いで手を伸ばしていた。 外国からの観光客も歓声を上げて豆まきを楽しんでいた。

中国人観光客: ずっと何か(豆が)取れない。でもこれは友達からもらった。さっき、ほかのおばあちゃんが(豆を)2つ持っていたから「1個もらってもいい?」と聞いたら、「ダメ」と言われました。

北海道・美瑛町の撮影スポットでは迷惑行為も

一方、遠く離れた北海道・美瑛町では、迷惑行為が相次いでいた。

北海道・美瑛町の撮影スポット「クリスマスツリーの木」の周辺にも多くの観光客が

多くの外国人観光客でにぎわう人気の撮影スポット「クリスマスツリーの木」。

警察は付近を駐車禁止にしたが…

その周辺では、路上駐車による渋滞があとを絶たないため、警察は春節と重なる1月30日から2月21日まで周辺約300メートルを駐車禁止にした。

駐車禁止エリアの外は迷惑駐車であふれかえっていた

しかし1日、この場所を地元の男性が訪れると、標識が立つ駐車禁止エリアに車は1台も止まっていなかったものの、禁止エリアを一歩出ると迷惑駐車であふれていた。

道路上での迷惑撮影も横行

さらに道路には多くの観光客がはみ出し、危険な撮影が横行していた。

地元住民は「日本人の方、ほぼいなかったですね。もう堂々と駐車をして、(撮影スポットを)歩いて回っているので、迷惑かなという感じがありますよね」と語った。

俳優失踪事件で中国人観光客が減少したタイでは誘致に躍起

これに対し、「ほほ笑みの国」タイでは、中国人を迎え入れるための作戦が実施されていた。

踊りまくるパンダの着ぐるみ。 これは首都バンコクにあるショッピングモールが行った春節を祝うイベント。

今タイは、中国人観光客の誘致に躍起になっている。 中国の調査会社によると、2025年1月中旬の中国人観光客のタイへの旅行予約数は、前の週と比べて約15%減少した。

タイ入国後に拉致された中国人俳優失踪事件で観光客が減少した

その原因とされるのが、中国人俳優の失踪事件。 タイ入国後に拉致され、ミャンマーの詐欺拠点に監禁された。

パンダ作戦は、そんなタイの風評被害をぬぐい去るために行ったのだろうか。

タイ在住の日本人は、2025年の中国人観光客の少なさを感じていた。

タイ在住の日本人は、「今年は確実に中国人観光客がすごく減っている感じがします。ものすごい量のパンダが登場して、これで中国人のみならず、在住者もみんな見たくて行ってました。タイの国としては中国人観光客に来てほしいと思います」と語った。  (「イット!」2月3日放送より)

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