交換式バッテリー&カメラ付き“全部入り”スマートグラス「INMO GO3」を試す
イノモ日本(INMO)が7月に発売した「INMO GO3」は、視界に情報を表示できるだけでなく、本体にカメラを搭載するなど“全部入り”タイプのスマートグラスだ。価格は9万9000円で、Rokid AIスマートグラスやEven Realitiesの「Even G2」と並ぶ注目モデルだ。
INMO GO3の特徴は交換式バッテリーの採用にある。標準でバッテリーが2個付属するため、外出先などでバッテリーを交換すれば充電時間を待たずに駆動時間を延長できる。また、対応する翻訳言語が98言語と、「Rokid AIスマートグラス」(89言語)や「Even G2」(35言語)を上回るのも目を引く。早速実機を試してみよう。
スマートグラスと呼ばれる製品の多くは通常のメガネに近いデザインで、普段使いしやすい点が特徴だ。言われなければデジタルガジェットだと分かりにくく、一般的なメガネ代わりに長時間装着することが前提となっている。まずは違いを明確にするため、他社の2モデルと比較しつつ概要を整理しよう。
Rokid AIスマートグラス(10万9890円)は、カメラとディスプレイの双方を備えた、こちらも“全部入り”モデルだ。有効1200万画素カメラで撮影した対象について、AIに質問/検索できるなど、カメラを生かした機能性を最大の強みとしている。
一方で、Even G2(9万9800円)はカメラを非搭載とした設計を採用している。約36gという軽量さと豊富なフレームデザインにより「日常使いのメガネとして適しているか」を重視した製品だ。カメラはないが、AIと対話しながら画面上で情報を確認できる。
今回紹介するINMO GO3も、カメラとディスプレイの両方を備えるRokidと同系統のスマートグラスだ。詳細は後述するが、筆者の環境で検証した時点では撮影した写真/動画とAIの連携機能がうまく利用できなかったものの、バッテリー交換式や豊富な付属品によって独自の方向性を打ち出している。
スマートグラスを使用する上で最大の懸念となるのがバッテリー問題だ。従来のモデルでは、翻訳やナビなどの高負荷機能を使用すると急速にバッテリーが消費され、朝から装着して外出すると夕方前には電源が切れてしまうケースが少なくなかった。
そこでINMO GO3が採用したのが交換式バッテリーだ。バッテリー容量は270mAhで、1個あたりの駆動時間は通常使用で最大8時間、テレプロンプター使用時で3.3時間、対話翻訳など処理の重い機能をフル活用した場合で約3時間となる。本機にはこのバッテリーが2個付属するため、高負荷な使い方でも合計約6時間使用できることになる。
付属の専用充電ケースを使えば約1時間でフル充電できるため、2つのバッテリーを交互に充電・交換すれば連続して使用可能だ。バッテリーはテンプル(つる)の後端にマグネットで固定する方式を採用しており、交換作業もスムーズに行える。
ただし、バッテリー収納の都合上、フレームがやや長めに設計されている点は留意したい。耳の後ろに向かって真っすぐ伸びる形状のため、車のヘッドレストに頭を預けたり、寝転がって枕に頭を乗せたりした際に干渉しやすかった。
- 約58gのAIスマートグラス「INMO GO3」日本初上陸 累計販売トップブランドのビジョンは イノモ日本は、日常使いを想定した約58gの超軽量AIスマートグラス「INMO GO3」を日本で発売する。リアルタイム翻訳や議事録作成機能を備え、観光やビジネスなど実用的なニーズに対応。スマホに代わる新たなウェアラブル体験を提供するという。
- 全部入りの「Rokid」か、特化型の「Even G2」「Ray-Ban Meta」か? 注目スマートグラス3製品を徹底比較 日本でも盛り上がりを見せてきた「スマートグラス」市場。しかし、「日常のどの場面で役に立つのか」と疑問を持つ人も多いはずだ。そこで今回は最新の3製品を比較し、ハードウェア構成の違いによって「何ができて、何ができないのか」を、4つの利用シーンから導き出した。
- あえてのカメラ非搭載による安心感、日常に溶け込む超軽量スマートグラス「Even G2」を試す サードパーティーアプリの環境も魅力 AIスマートグラス「Even G2」の実機レビューをお届けする。あえてカメラを省くことで約36gという軽さと、盗撮を疑われない安心感を両立させている。ライブ翻訳やアプリ拡張、リングでの操作など、日常に溶け込むスマートグラスの魅力を解説する。
- 視界に情報が浮かぶ「Rokid スマートAIグラス」を試す スマホを超えるトキメキあり? Makuakeで6億円以上の資金を調達し注目を集める「Rokid スマートAIグラス」の実機レビューをお届け。約49gの軽量ボディーにカメラとディスプレイを凝縮。AI字幕やハンズフリー撮影の実力から、実生活での課題までを解説する。
- 超大画面ディスプレイを持ち運べるスマートグラス「VITURE Beast」を2週間使って分かったこと 最大級の対角視野角58度を誇るディスプレイグラス「VITURE Beast」を2週間レビューしました。映り込みを抑えた独自の構造や優れた調光機能を検証します。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Page 2
INMO GO3の大きな特徴の1つがカメラの搭載だ。カメラモード(静止画/動画)に切り替えてテンプルをタップするだけで撮影が行える。撮影した写真を基にAIに解説させたり、メニューを翻訳させたりといった連携機能を期待したいところだ。
直販サイトの機能説明や搭載AI(INMO AI)の案内にも該当機能の記述が存在するが、残念ながら8月末時点で筆者のiOSアプリ環境では利用できなかった。メーカーの説明では正常に動作するとのことなので、またの機会に検証したい。
写真/動画の撮影機能は、撮影したデータをスマートグラス固有のローカルWi-Fi経由でアプリへ転送する仕様だ。静止画は3264×2448ピクセルのランドスケープ(横位置の写真)で保存される。
他社製品にはポートレート(縦写真)で保存されるモデルもある中、本機は一般的なカメラと同様に横長で保存されるため、自然で使いやすい。なお、画角がかなり広角となる点は他のスマートグラスと同様だ。
カメラ搭載型のスマートグラスには常に周囲から「盗撮を疑われる」リスクが付きまとう。以前、筆者が身近な50人を対象に実施したアンケートでも、カメラ付きモデルの使用に対して抵抗感を示す意見は少なくなかった。その点、INMO GO3には物理的なカメラカバーが付属しており、非使用時にはレンズを直接覆える。
ナビゲーション機能の完成度は高かった。スマートフォンアプリ上の地図をタップするだけで簡単に目的地を設定でき、移動手段として「徒歩」と「サイクリング」の2種類を選択できる。それぞれ3パターンのルートが提案されるため、距離や所要時間を比較しながら最適なルートを選べる。
ディスプレイ上には目的地までの残り距離、次の曲がり角までの距離および簡易マップが表示される。スマートフォンを取り出さずに進行方向を把握できるため、自転車走行時や両手がふさがっている場面で特に重宝する。画面のレイアウトはシンプルで視認性に優れており、自宅など頻繁に訪れる地点を登録できる機能も実用的だ。
- 約58gのAIスマートグラス「INMO GO3」日本初上陸 累計販売トップブランドのビジョンは イノモ日本は、日常使いを想定した約58gの超軽量AIスマートグラス「INMO GO3」を日本で発売する。リアルタイム翻訳や議事録作成機能を備え、観光やビジネスなど実用的なニーズに対応。スマホに代わる新たなウェアラブル体験を提供するという。
- 全部入りの「Rokid」か、特化型の「Even G2」「Ray-Ban Meta」か? 注目スマートグラス3製品を徹底比較 日本でも盛り上がりを見せてきた「スマートグラス」市場。しかし、「日常のどの場面で役に立つのか」と疑問を持つ人も多いはずだ。そこで今回は最新の3製品を比較し、ハードウェア構成の違いによって「何ができて、何ができないのか」を、4つの利用シーンから導き出した。
- あえてのカメラ非搭載による安心感、日常に溶け込む超軽量スマートグラス「Even G2」を試す サードパーティーアプリの環境も魅力 AIスマートグラス「Even G2」の実機レビューをお届けする。あえてカメラを省くことで約36gという軽さと、盗撮を疑われない安心感を両立させている。ライブ翻訳やアプリ拡張、リングでの操作など、日常に溶け込むスマートグラスの魅力を解説する。
- 視界に情報が浮かぶ「Rokid スマートAIグラス」を試す スマホを超えるトキメキあり? Makuakeで6億円以上の資金を調達し注目を集める「Rokid スマートAIグラス」の実機レビューをお届け。約49gの軽量ボディーにカメラとディスプレイを凝縮。AI字幕やハンズフリー撮影の実力から、実生活での課題までを解説する。
- 超大画面ディスプレイを持ち運べるスマートグラス「VITURE Beast」を2週間使って分かったこと 最大級の対角視野角58度を誇るディスプレイグラス「VITURE Beast」を2週間レビューしました。映り込みを抑えた独自の構造や優れた調光機能を検証します。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.