「恥知らず!」トランプ氏のゲストに抗議の嵐-ミームコイン夕食会
トランプ米大統領は自身のミームコインの上位保有者を首都ワシントン郊外に所有するゴルフクラブでの22日の夕食会に招いたが、到着したゲストは抗議の声で出迎えられた。
米国での規制問題解決に取り組んでいる中国の暗号資産(仮想通貨)起業家、ジャスティン・スン(孫宇晨)氏は、夕食会に向かう写真をSNS「X」に投稿した。
トランプ氏は自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」でこのイベントへの出席を発表し、「米国は仮想通貨、ビットコインなどに関して支配的な地位にあり、その状態を維持していく!」と表明した。
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イベントに参加したゲストには米プロバスケットボールNBAのラマー・オドム元選手らが含まれていたが、ワシントン近郊のトランプ・ナショナル・ゴルフクラブ付近の検問所で車から降りた際に約100人の抗議者から罵声を浴びせられた。
抗議者は「恥知らず!」「夕食が喉に詰まればいい!」と叫び、 「米国は売らない」「ミームコイン詐欺師は刑務所へ」などと書かれたプラカードを掲げた。
イベント会場内では、「$Trump」ミームコインを発売した企業の名前を模した「Fight Fight Fight」と書かれた大きなカードが全てのテーブルに飾られていた。
ブルームバーグが確認した会場内の写真によると、椅子には「Fight Fight Fight」と記された黒い帽子とプレートが入ったギフトバッグが置かれていた。
夕食のメニューは、フィールドグリーンサラダやフィレミニヨン、香ばしいオヒョウのソテー、ガーリックマッシュポテト、ミックス野菜だった。
この集会は、ウォーレン上院議員(マサチューセッツ州)やシフ上院議員(カリフォルニア州)をはじめとする民主党議員たちから、利益相反や、特に外国人に米大統領へのアクセス権を販売することになり得るとして批判を受けている。
ブルーメンソル上院議員(コネチカット州)は 9日のインタビューで、トランプ氏は「事実上、ホワイトハウスの芝生に『売り出し中』の看板を立てている」と述べていた。22日には記者会見に出席し「前例のない大統領の暗号通貨腐敗」について論じた。
トランプ氏のミームコイン保有者は夕食会に参加するために、オンライン登録し2週間の平均保有高を開示。上位220人が招待され、そのうち上位25人は大統領との夕食会前の特別レセプションにも招待された。
原題:Protesters Yell ‘Shame!’ at Guests of Trump’s Memecoin Dinner(抜粋)