ウクライナ首都に大規模な夜間攻撃、14人死亡・44人負傷=内務省

 6月17日未明、ウクライナの首都キーウ(キエフ)で、複数の地区がドローン(無人機)による大規模攻撃を受け、アパート1棟が損壊、11人が負傷したと市当局が明らかにした。写真は、攻撃を受けて地下鉄駅に避難する人ら。同日、キーウで撮影(2025年 ロイター/Thomas Peter)

[キーウ 17日 ロイター] - ウクライナの首都キーウ(キエフ)など各地で17日未明、ロシアのドローン(無人機)やミサイルによる大規模攻撃があり、ウクライナ当局によると、少なくとも15人が死亡し、多数が負傷した。

ゼレンスキー大統領は、ロシアがドローン440機余り、ミサイル32発を発射したとし、「このような攻撃は純粋なテロリズムだ」と非難した。全世界、米国、欧州がテロリストに対応しなければならないと訴えた。「プーチン(ロシア大統領)がこのような行動に出るのは、戦争を継続する余裕があるからだ」と指摘した。

キーウへの攻撃は夜間に数回あり、約27カ所で被害が出た。ソロミャンスキー地区では弾道ミサイルが9階建ての集合住宅に命中し破壊された。現場では消火活動や捜索・救出活動が行われている。

クリメンコ内相によると、キーウで14人、南部オデーサで1人死亡した。負傷者はキーウ首都圏、オデーサ、北部チェルニヒウで合わせて約100人という。キーウのクリチコ市長は、死者には、爆弾の破片による負傷で亡くなった62歳の米国人が含まれると述べた。

ウクライナのイエルマーク大統領府長官はテレグラムに「ロシアの無人機によるキーウの居住用建物への攻撃が増えている」と投稿。「ロシアは民間人に対する戦争を続けている」と記した。

ロシア軍は、ウクライナ東部でじりじりと進撃し、北東部スムイ州に新たな戦線を開いた。

一方、ロシア国防省が17日に発表したところによると、ロシアの防空部隊は夜間、モスクワ州を含むロシア領空でウクライナの無人機147機を迎撃・破壊した。

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