<1分で解説>7月に日本で大災害? デマがまことしやかに広がる背景
2025年7月に日本で大災害が起きるという「予言」が香港などで広がり、日本への旅行を取りやめる人が増えています。気象庁は「日時と場所を特定した地震予知はデマ」と注意を呼びかけています。1分で読めて役に立つ「サクッとニュース」、今回は「7月に日本で大災害のデマはなぜ広がる」について解説します。
Q 2025年に日本で大災害が起きるって聞いたよ。どうしてそんな話が広がっているの?
A 漫画家・たつき諒さんの作品「私が見た未来 完全版」や、香港の風水師の動画などがきっかけで、「2025年7月に大災害が来る」という予言が広まりました。
AdvertisementQ どんな影響が出ているの?
A 香港の航空会社が日本便を減らしたり、交流サイト(SNS)で「旅行をやめる」という投稿が増えたりしています。実際に香港からの観光客も減っています。
Q 予言の内容はどんなものなの?
A 作品では、本人の予知夢の体験などが描写され、本の帯には「本当の大災難は2025年7月にやってくる」とあります。作品の中では「大災難の夢を見ました。日本列島の南に位置する太平洋の水が盛り上がる」などと描かれています。
Q 気象庁はどう言っているの?
A 気象庁は「日時と場所を特定した地震予知はデマ」とホームページで説明しています。科学的根拠はありません。
Q SNSの影響は大きいの?
A はい、SNSや動画サイトで極端な話がすぐに拡散され、善意で広げてしまう人も多いです。アクセス数稼ぎや面白半分で広める人もいます。
Q 以前にも「大予言」があったよね。
A 予言で思い出されるのは、1973年に刊行された五島勉さん(故人)のベストセラー「ノストラダムスの大予言」です。当時は冷戦期で核戦争の脅威があったり、公害問題が深刻化したりして社会不安が高まっていました。そんな中「99年7月に『空から恐怖の大王が降ってくる』」という予言が悲観的な未来とひも付けて語られました。