ビットコインが初の10万ドル台:識者はこうみる
[5日 ロイター] - 暗号資産(仮想通貨)ビットコインが5日、初めて10万ドルの大台を突破した。トランプ次期米政権が同業界に友好的な規制環境を整備するとの期待が高まっている。
市場関係者に見方を聞いた。
◎大きな節目、さらに上昇か
<キャピタル・ドット・コム(メルボルン)のシニア・ファイナンシャル・マーケット・アナリスト、カイル・ロッダ氏>
ファンにとっては大きな節目であり、ビットコインという資産が正当化された証しかもしれない。
今後については、このまま上昇が続くと信じる理由がある。こうした年末のメルトアップ(劇的な上昇)ではビットコインの価値が2倍以上になることがよくある。
規制リスクの後退、米国が放漫財政に陥るとの見方を受けた非法定通貨資産の根強い魅力、地政学リスクの拡大を踏まえると、上昇を後押しする追い風は常に存在する。
◎明確な「トランプ・トレード」、試されるのはこれから
<NAB(シドニー)の外国為替調査担当責任者、レイ・アトリル氏>
究極の投機資産だ。驚きはない。おそらくもっとも明確な「トランプ・トレード」だろう。
試されるのはリスク志向が大きく後退し、株式市場の大幅な調整が始まった場合だ。その時に暗号資産はどうなるのか。私には答えは分からない。
◎新たな投資家獲得へ
<コインゲッコー(クアラルンプール)の共同創設者、ボビー・オング氏>
暗号通貨市場にとって重要な瞬間であり、その成熟と主流への普及を反映している。10万ドルという心理的に重要な節目は新たな投資家を引き付け、市場のセンチメントを動かしている。ビットコインが主要な金融イノベーションとしての地位を確立し、経済の不確実性に対するヘッジとしての評判を確固たるものにしていることを示している。
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