FRBは年内に利下げしないとの見方、オプション市場で急速に拡大

Edward Bolingbroke

  • SOFR先物2025年12月限のプット、未決済建玉27万5000枚超に増加
  • 利下げ想定されないとなれば先物は下落してオプションの価値上昇へ

米連邦準備制度理事会(FRB)が年内に利下げをしないことに賭ける逆張りポジションが、オプション市場で急速に拡大している。

  このポジションは、担保付翌日物調達金利(SOFR)先物2025年12月限のプットオプションの形を取っており、権利行使価格は95.6875。現行の先物価格は年内0.25ポイントずつ3回ほどの利下げが行われるとの見方を反映しており、この権利行使価格はそれより低い。

  利下げはもはや想定されないとなれば、先物価格は権利行使価格の水準方向に下落し、オプションの価値は上昇する。

  このオプションの未決済建玉は27万5000枚余り。市場のコンセンサスにより近い契約の建玉と比べれば規模は小さいが、ここ数週間で急増しており、直近のFOMC会合以降、勢いを増している。

  この取引に関わっている投資家の数は不明だが、同ポジションについて知る複数のトレーダーとブルームバーグ集計データによれば、およそ25万枚を購入するのに3月以降、推計2500万ドル(約36億3000万円)が投じられた。

  CMEグループのデータによると、SOFR先物価格が下落した8日に同オプションの未決済建玉は再び増加。先物価格の下げは、米国の堅調な経済と株式相場動向を踏まえて、年内利下げ観測が後退していることを映す。

原題:Options Traders Flock to Wager That Fed Won’t Cut Interest Rates(抜粋)

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