成功するリーダーに共通するただ1つの資質とは…行動科学者が指摘「リーダー研修は効果がない」(海外)(BUSINESS INSIDER JAPAN)
ジョン・レヴィは自らホストとなり、社会的に大きな影響力を持つ人々を招くディナー・パーティの場を設けることで知られる行動科学者だ。レヴィは最新の著書でリーダーシップに関する神話を打ち破って効果的なチームを作る方法について論じている。彼によると、成功するリーダーに共通する普遍的な特性が1つ存在するが、それは知性やカリスマ性ではないという。 すべての成功しているリーダーに共通することは何だろうか。 【全画像をみる】成功するリーダーに共通するただ1つの資質とは…行動科学者が指摘「リーダー研修は効果がない」 エグゼクティブ・コーチたちは、リーダーに共通する資質として、信頼性やカリスマ性、あるいは安心して意見を言える環境をつくる力などを挙げるかもしれない。 だがそれは間違いだとジョン・レヴィ(Jon Levy)は言う。 確かに、多くの影響力のある人たちは、知的かつ魅力的だ。しかし、これらの特性のいずれかが、その業界で圧倒的な成功を収めるための必須条件なのだろうか。結局のところ、世の中で最も有名なリーダーたち、例えば、ウォーレン・バフェット(Warren Buffett)、オプラ・ウィンフリー(Oprah Winfrey)、そしてイーロン・マスク(Elon Musk)などを見ても、彼らの性格には共通点がほとんどない。 これは、『ユー・アー・インバイテッド(You're Invited)』の著者であり、行動科学者でもあるジョン・レヴィ(Jon Levy)の洞察だ。彼は、さまざまな分野で成功した人々を招き、何百回ものディナー・パーティーを開いてきた経験があるが、そこで彼は自分が知るリーダーたちがいかにひとりひとり異なっているかを痛感したという。 「行動科学を研究していると、人生のあらゆる分野において、我々が『これが正しい』と思い込んでいることのほとんどが、実際にはまったくの誤りだと気づく」と、レヴィはBusiness Insiderに語った。
レヴィは、誰が成功するリーダーになるのかを探る内容を、自身の3冊目の著書『Team Intelligence: How Brilliant Leaders Unlock Creative Genius(チーム・インテリジェンス:卓越したリーダーはどのように創造的天才の才能を引き出すのか)』で書いている。この本は、2025年10月初旬に発売された。 レヴィが、自身の研究や経営者との対話を通じて見出したのは、リーダーたちを結びつける共通点は確かに存在するということだった。しかしそれは単純な「カリスマ性」ではない。 レヴィによると、これらの人物に共通しているのは、我々に「より良い未来が待っている」と感じさせる力だという。 「もしあなたが、人々に『もっと収入を得られる』『より大きなヤムイモを育てられる』『キャリアで成功できる』『よりよい子どもを育てられる』『宿敵に打ち勝てる』、あるいは『少なくとも元恋人を羨ましがらせる』と感じさせることができれば、人々はあなたについてくるだろう」とレヴィは書いている。 リーダーは、その約束を実際に実行する必要すらないのだとレヴィは指摘する。 「成果を出すことと、人々に『成果が出るだろう』と感じさせることは、まったく別のことだ」
Julia Herbst