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インド洋の要衝チャゴス諸島のディエゴガルシア島の軍事基地から離陸する米空軍のB1B爆撃機。米国防総省提供(2001年10月7日撮影)。(c)AFP PHOTO / DEPARTMENT OF DEFENCE

【1月21日 AFP】ドナルド・トランプ米大統領が英国によるインド洋の要衝チャゴス諸島のモーリシャスへの返還を「大変な愚行だ」と批判したのを受け、英国は20日、返還合意によってチャゴス諸島のディエゴガルシア島にある米英両軍が共同で使用する軍事基地の将来が確保されたと正当化した。

トランプ氏は昨年5月の返還協定成立時には支持していたが、20日になってソーシャルメディアに、「英国が極めて重要な土地を手放すのは大変な愚行であり、(米国がデンマーク自治領)グリーンランドを領有しなければならないという国家安全保障上の理由の非常に長い列がまた一つ長くなった」と投稿した。

トランプ氏は、米国によるグリーンランド領有に反対する英国などの欧州諸国に対し、関税を課すと脅している。

協定により、英国はモーリシャスの北東約2000キロに位置するチャゴス諸島を旧植民地モーリシャスに返還し、米英共同基地の賃借料を約100年間支払うことになる。

英国は、議会で最終審査段階にあるこの協定について、トランプ氏の手のひら返しにもかかわらず、成立すると主張。

英政府報道官は「われわれの立場は変わっていない」と述べ、協定の「確固たる条項」を称賛し、オーストラリアから日本に至るまで各国が歓迎していることを強調した。

さらに「この協定は、米英共同基地の運用を何世代にもわたって確保するものだ」と付け加えた。

モーリシャスは、トランプ氏による協定批判を「留意している」としながらも、もはや議論の余地はないと述べた。

モーリシャスのガビン・グローバー司法長官は声明で、「チャゴス諸島に対するモーリシャス共和国の主権は、国際法の下で既に明確に認められており、もはや議論の対象とすべきではない」と述べた。

英国の野党政治家たちは、英国がモーリシャスに99年間、毎年1億100万ポンド(約215億円)の賃借料を支払うことになるこの協定を批判している。

​​中道右派・保守党のケミ・ペーデノック党首は、「残念ながら、この問題に関してはトランプ大統領の言う通りだ」と述べた。

反移民の右派ポピュリスト政党「リフォームUK」のナイジェル・ファラージ党首は、「ありがたいことに、トランプ氏はチャゴス諸島の引き渡しを拒否した」と述べた。

だが、中道左派「自由民主党」のエド・デービー党首は、X(旧ツイッター)への投稿で、同じく中道左派のキア・スターマー首相はトランプ氏に立ち向かうべきだと主張。

「これは、スターマー氏のトランプ氏へのアプローチが失敗したことを示している」「チャゴス諸島のアザラシは、英政府がトランプ氏と協力できることを示す証拠として売り飛ばされた。しかし今、それが崩壊しつつある。政府は今こそトランプ氏に立ち向かうべき時だ。いじめっ子になだめすかしは通用しない」と述べた。(c)AFP

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