NY外為市場=ドル小幅高、米雇用統計待ち

ニューヨーク外為市場ではドルが小幅上昇した。2013年2月撮影(2025年 ロイター/Shohei Miyano)

[ニューヨーク 4日 ロイター] - ニューヨーク外為市場ではドルが小幅上昇した。5日の米雇用統計の発表を前に、大きな取引を控える展開となった。また、4日発表された労働関連指標は低調で、米連邦準備理事会(FRB)が月内の会合で利下げを実施するという観測を支えた。

8月30日までの1週間の新規失業保険申請件数は8000件増の23万7000件と、予想以上に増加し、労働市場の軟化を示唆。また、8月の全米雇用報告によると、民間雇用者数は5万4000人増で予想を下回った。 もっと見る

終盤の取引で、ドルは対円で0.33%高の148.585円、対スイスフランで0.22%高の0.80615フラン。

ユーロ/ドルは0.13%安の1.16455ドル。

主要通貨に対するドル指数は0.2%高の98.334。

ステート・ストリートのシニアグローバル市場ストラテジスト、マーヴィン・ロー氏は「相場は不安定だ。経済情勢を巡る疑問は多く、市場参加者は5日の指標を前にポジションを調整し、積極的な売買は控えている公算が大きい」と述べた。

CMEのフェドウオッチによると、市場は今月16ー17日の 米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げの可能性を完全に織り込んだ。1週間前は87%程度だった。

複数のFRB当局者は、労働市場を巡る懸念が利下げ支持の根拠という認識を示しており、早期利下げへの期待が高まっている。

ゴールドマン・サックスのアナリストは「労働市場へのリスクが下振れ傾向にあり、われわれはFRBについてよりハト派的な見方のため、1ドル=142円を目標にショートにすることを奨励している」と述べた。

その他の通貨では、ポンド/ドルが0.12%安の1.34310ドル。

カナダドルは対米ドルで0.25%安、豪ドルも0.44%安となった。

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